石毛輝の“音沙汰”

僕の人生を変えた8曲

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  • 2017.03.27

まもなく春を迎えますね~。出会いと別れの甘酸っぱい季節。
この時期でしか体験できないエモーションを満喫しましょう。
そして、正に別れの季節という事で、突然ですが私、石毛輝はMikikiブログをこの投稿を持って卒業する事になりました。
うわー! いきなりですいません。
しかし、もしかしたらいつかまた復活するかもしれないので、その時は皆さま是非よろしくお願い致します。

さて、今回のテーマは「僕の人生を変えた8曲」でございます。
なんで10曲じゃないんだよって思うかもしれませんが、おそらく凄く長い長い文章になってしまうので、8曲がお互いちょうどいいんじゃないかなと思った次第です(笑)。
他で書いたものと被るかもしれませんが、33歳の今でも音楽に人生を変えられる事があります。
よろしくどうぞ。

まず1曲目

ボン・ジョヴィの92年作『Keep The Faith』収録曲“In These Arms”
 

はい。ボン・ジョヴィです。
これは何度もメディア上で発言していますが、僕が音楽、というかバンドをやりたいと思わせてくれた原体験です。
おそらく、小学校4年生くらいの時、兄が見ていたCSの音楽テレビをなにげなく覗いたら、外国の人が何だか非現実なことをしてるー!!!
なんだかじっとしてられないー!!!
大げさではなくこの曲、このビデオを観た時に自分の人生が全て決まった気がしました。

ロック。俺の人生はこれしかない。人生全てをロックにかけよう。
そうして幼き石毛少年はロックの道(基本洋楽ばっかでしたが)に足を踏み入れるのでした。。

 

ニルヴァーナの93年作『In Utero』収録曲“Heart-Shaped Box”
 

2曲目。ニルヴァーナです。
これも同じくCSの音楽テレビで流れていました。
僕は小学生の頃、先ほどあげたボン・ジョヴィのキラキラした世界、いわゆるロックスターの世界が好きだったので、ニルヴァーナのこの曲がボン・ジョヴィのさっきの曲と同時期にCSの音楽テレビで流れていたのですが、いまいちピンときてませんでした。なんか怖い世界観だし。
カートが亡くなったニュースを耳にした時も特別悲しい感情は生まれていなかった気がします。

そして、時は経ち中学2年生くらいの頃でしょうか、いきなりニルヴァーナに激ハマりしたのです。
理由? そんなもの言葉なんかでは語れないでしょう。
衝動。これが全てだと思います。

いわゆる中二病(まぁ今でも現役の中二病ですが)に差し掛かり、社会や世の中全てに疑問と怒りを持つようになり、それを全て体現していて不安定な精神状態の自分の味方になってくれた。
全部ぶっ壊せ、人生は美しい事だけはない、真実を見ろ。
日本人の自分にもそう言ってくれてるように聞こえ、そしてそう思う事は決して悪いことではないと教えてくれた気がします。
みんなと同じみたいな人間になんかなるまい。と人格形成にも影響を与えてくれたバンドだと思います。

 

フー・ファイターズの95年作『Foo Fighters』収録曲“This Is A Song”
 

3曲目。フー・ファイターズです。
恐らく世界で一番尊敬するミュージシャン、デイヴ・グロールのバンドです。
「ニルヴァーナでドラムだった人が歌っている?」
さっき書いた通り、ニルヴァーナは僕の中でかけがえのないバンドで、どうしてもライブが観たいと思ってもカートはもう死んでしまってこの世にはいない。
今みたいにYouTubeなんかなかったから西新宿や高円寺のブートビデオ屋さんで、いわゆる海賊版のライブビデオを買って観てました。

ある日、新しいビデオを買おうと思ってお店に行ったら、なにやらかっこいい音楽が流れている。
基本1人でお店に行くシャイな僕は(テレフォンズをやっていたせいか、意外と言われる事が多いですが)、勇気を出して店員さんに聞きます。
このクソみたいにかっこいいバンドは誰なんだよ? え?と。
そしたらニルヴァーナのデイヴの新バンドだよ。と教えてくれました。
え! あの人歌えるの?と軽いパニック状態になり、それから他の曲もチェックしたらぶっ飛ばされましたね。

それから今に至るまで大好きなバンドの1つで、2000年の新宿リキッドルームのライブでは最前列で観ました。
後にフー・ファイターズのオフィシャルサイトのツアーフォトのところにバッチリ僕が載ってまして、嬉しくてプリントアウトしました。実家の自分の部屋にまだ貼ってあるはずです。
いつかデイヴに会える事があったらその写真を見せて、「あなたのおかげで人生が変わりました」と伝えたいな。
このバンドについて書くにはあと15万字あっても足りないので、この辺にしておきます。

 

2パックの96年作『All Eyez On Me』収録曲“Life Goes On”
 

4曲目。2パックです。
僕には某レコード屋さんでヒップホップのバイヤーをやっていた姉がいるのですが、その姉に、ロックもいいけどヒップホップも聴いてみ?と自分が中学生くらいの頃に言われて、主に西海岸側の音にハマっていきます。
そして、その時に2パックに出会いました。

それまでヒップホップよりロックな楽曲が好き、つまり今思い返してみるとサンプリングされた音のループとビートに面白さを見出せず、ロックの生演奏の荒々しさが当時は好きだったという事もあり、ヒップホップは敬遠してました。
が、歌詞を見てその浅はかな考えは消えました。
僕はそこまで歌詞に注目しないで音楽を聴くのですが、この曲の歌詞には衝撃を受けました。
ロックの歌詞よりもヒップホップ、つまりラップの歌詞の方が幼き自分にカミナリを落としたのです。
この曲の歌詞を見た時に、自然と涙が溢れてきました。

日本という平和な国の平凡な家に産まれた僕は、それまで恥ずかしながら世界情勢など興味なく生きていました。
2パックの歌詞から見えるアメリカの貧困社会。それは自分の知らない世界でした。
音楽なんか音楽でしかない。そうとも思います。
しかし、優れた音楽はその時代を象徴するアートだとも思います。
昔の大体のヒット曲には時代背景が描かれている気がします。
その曲の歌詞を音楽とともに紐解けば、一気にその国のその時代に起きている事が分かるような気がしました。
それもまた音楽の楽しみ方なんだ、と。
ヒップホップからはそれを強く学んだ気がします。
また、この時期にやっていた映画「カラーズ 天使の消えた街」も最高です。

映画「カラーズ 天使が消えた街」の場面映像(英語)

 

エイフェックス・ツインの96年作『Richard D. James Album』収録曲“Boy Song”
 

5曲目。エイフェックス・ツインです。
テクノの中でもいわゆるIDMというジャンルで当時は言われてました(まだ使われているかも)。
初めて聴いたのは、多分高校をちょうど辞めた時くらい。だいぶダークサイドに落ちていた時期の事だと思います。
そんな時期は前述した大好きなフー・ファイターズですら耳に、というか心に入ってこないのです。

そんな時に出会ったのがエイフェックス・ツインでした。
出会いの記憶が曖昧だけど、確か図書館にあって借りたのかな。
僕が生まれ育った埼玉県北浦和の図書館は中々クレイジーで、エイフェックス・ツインの他にもスクエアプッシャージム・オルークシガー・ロス(後述します)、ムームなんかがあった気がします。

精神的にきついから本でも借りて読みたい→って、ここCDも貸してるのか→うわ、なんかヤバいジャケットのやつある→今の俺っぽいから音分からないけど聴いてみよ。

これが、『Richard D. James Album』との出会いでした。
1曲目の“4”から聴いた事のない音がたくさん聴こえてきて、「!??」って気持ちになりました。
と同時に、「これいつ歌が入ってくるんだろう?」とも。
そんな事を思ってたら曲が終わった。
これがクラシック以外のインスト曲、いわゆる歌がない曲の原体験だったと思います。

しかし、歌がない方が心に響く響く!
歌がなければならないという既成概念に染まっていたのを実感しました。
特にこの曲“Girl/Boy Song”をヘッドフォンで爆音で聴いた時の、張り詰めた胸を切り裂き、聴いた者の涙を流させるような感じは今まで味わった事のない感覚でした。
そして、これをきっかけにテクノを始めとした電子音楽全般に興味を持っていくのです。

アンダーワールドの95年の楽曲“Born Slippy”
 

6曲目。アンダーワールドです。
あえて映画「トレインスポッティング」の方を貼ってみました。
というのも、この映画で出会ったからなのです。

公開が97年で、僕はその時13歳だったのでリアルタイムでは観てないと思います。
おそらく、レンタルビデオ屋で借りてきて観たのかと。
僕の実家には、父親がアマチュア無線とかをやる趣味の機材部屋兼オーディオルームがあったので、そこで爆音でかました記憶があります。

まず、映画に衝撃を受けました。
ティーンエイジャーの衝動を爆発させる何かがあって、その内容だけでもショッキングなのですが、ある事に気づきます。
「あれ? このシーンの音楽めっっちゃよくない?」と。
今までの自分は、映画を観る時に映像ばかり追いかけて音に耳がいってなかったのです。
だけれども、「トレインスポッティング」は映像と音、両方に感情が動く。
音と映像の融合の素晴らしさを学んだ気がします。
そして、この“Born Slippy”とルー・リードの“Perfect Day”は特に僕の心に突き刺さりました。

“Born Slippy”は前述の2パック、エイフェックス・ツインと並んで、ロック以外の曲の楽しさを教えてくれた大切な曲です。
いわゆるダンスミュージックというのに興味をもったきっかけだと思います。

シガー・ロスの2002年作『()』収録曲“Untitled (Vaka)”
 

7曲目。シガー・ロスです。
僕が18歳くらいの頃に出た、一番好きなアルバム『()』の1曲目です。
相変わらずダークサイドティーンエイジャーの自分の人生に光を与えてくれた、みたいな言い方が分かりやすいか分からないのですが、「絶望の中の希望」みたいのをこの曲から与えてもらった気がします。

表面的な美しさではなく、内面的な美しさ、そして人間の醜さと愚かさと狂気。
人間という生物を音楽で切り取るとこうなるのかと思わせてくれる曲だと、僕は思いました。
1日中この曲しか聴かなかった日々があったと思います。
中々行けない自分の深い内側にすっと連れて行ってくれる曲で、今でもたまに聴く人生のマスターピース。

アット・ザ・ドライヴ・インの2000年作『Relationship Of Command』収録曲“Arcarsenal”
 

ラスト8曲目。アット・ザ・ドライヴ・イン、通称ATDIです。
このバンドからは、音楽はもちろんなんですがライブに強く影響を受けたと思います。
映像を観ていただけたら分かる通り、めちゃくちゃです。

ただ幼き自分は、このライブ映像を観て震えました(もちろんブートビデオで観ました)。
これほどまでにエモーションをステージで爆発させているバンドを、僕は他に知りません。
エネルギーという目に見えないものをこれほどまでに体感させてくれるバンドは、ハードコア界でも中々いません。

もちろん、ただ暴れてるわけではなく楽曲もまた素晴らしいのです。
アフロのギタリスト、オマー・ロドリゲス・ロペスからはギタリストとしても強くインスパイアされていて、たくさんのエフェクターを駆使してユニークなギターサウンドを作り上げるところに影響を受けています。
5月に17年ぶりにリリースされる新譜もとても楽しみです。

ということで、「僕の人生を変えた8曲」やってまいりました。
もちろん、他の曲にも同じようにたくさん影響を受けてきたので、また発表できたらします。
Mikiki、今までありがとうございました!!!
良い音楽人生を!!!

 


lovefilm INFORMATION

5月24日にニュー・シングル“Haruka”をリリース!

lovefilm Haruka DAIZAWA(2017)

〈ライヴ情報〉

2017年4月23日(日)
「CONNECT歌舞伎町MUSIC FESTIVAL 2017」
@東京・新宿 LOFT/新宿 BLAZE/新宿 MARZ/Motion/新宿Marble/RUIDO K4/Zirco Tokyo/Shinjuku Samurai/シネシティ広場
一般前売りチケット:6,000円(税込)、当日7,000円(税込)
★詳しくはこちら

2017年5月4日(木・祝)
「VIVA LA ROCK 2017」
@さいたまスーパーアリーナ
★詳しくはこちら

2017年5月12日(金)
フレンズ「~ベビー誕生!リリース記念~フレンド申請ツアー2017」
@埼玉・北浦和Livehouse KYARA
Open 18:30 / Start 19:00
出演:フレンズlovefilm
前売:3,000円(ドリンク代別)
★詳しくはこちら

2017年5月13日(土)
「OASAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2017」
@METROCK大阪特設会場(大阪府堺市・海とのふれあい広場)
★詳しくはこちら

lovefilmの2016年作『lovefilm』収録曲“Kiss”
【プロフィール】
石毛 輝

石毛 輝 (いしげあきら)

活動休止中の4人組ロック・バンド、the telephonesのフロントマン。 2016年3月には新バンドのlovefilmを岡本伸明、江夏詩織、高橋昌志の4人で結成。