イックバルなどのブレイクで注目度が高まるインドネシア・シーンの最重要プロデューサー/シンガー。彼の初ソロ・アルバムが実に素晴らしい。大まかに説明すればジャジーなソフト・ロックといった体裁で、CTI作品にも通じるメロウネス、洒脱なラウンジ・ムード、さらに仄かなエキゾ趣味やトロピカル色が揺曳し、微風のように耳をくすぐる。ニック・デカロを思わせる甘く柔和なヴォーカルもニクイほど粋である。