この名義での新作は久々。覆面を被りきれなかったレヴァンティス作品でヤバみの探求に一段落つけたのか、今回はニューウェイヴ時代のテープ・コラージュのような側面も備えつつ、かつてなくダンサブルな意匠が明快な印象を残す。仰々しい威圧感を剥ぎ取ったような作風が昔からのファンにどう響くのかは知らないが、場面転換の目まぐるしさと開放的な聴き心地は、前作以降に出した〈DJ-Kicks〉の中身に通じるものかも。