めったに体験できない船上ステージ〈PARADISE SHIP〉、新設の〈REDBRICK〉
鳴田「続いてステージについて。私は何と言っても〈PARADISE SHIP〉が大好きで。名前の通りのあの楽園感、贅沢感。プチトリップできるじゃないですか」
杉下「あれは行ったら絶対に乗ったほうがいいですね。絶対にオススメ(笑)」
鳴田「夕暮れ時に乗ってもよし、夜になってから出発して、船の上から盛り上がっている会場や夜景を見るもよし」
釜萢「乗ってる人たちの一体感があるんだよね」
池谷「確かに、船に乗れるフェスなんてないかもしれないすね」
釜萢「フロリダ~マイアミからカンクンまで行く〈ジャムシップ〉という船上のフェスがアメリカであるんだけど、ジャンルもレゲエのときもあればジャズ、ロック、エレクトロの時もあって、15年くらい前からやっているんだよね。それで日本でもやってみたいとずっと思っていたら、船会社が貸してくれることになって」
池谷「船のステージがコンテンツとしてあるのは本当おもしろいと思う。そもそも普段、船って乗らないですからね(笑)」
鳴田「非日常感のかたまりですよね。フェスに居ながら、会場から離れられるというおもしろさもあって」
釜萢「あとは〈GALLERLY STAGE〉とか、音を追求できるステージも生まれてきてるから、外の開放感プラスで両方見せていけたらいちばんいいかなって。〈HUMMING BIRD〉ではアコースティックやレゲエを基調にやっているし、そういう意味では全部で7ステージになったけど、いろんな側面で音楽を見せられるようになったのかなと」
鳴田「規模が大きくなると、大変なことも多くなってくるのかなと思うんですが」
釜萢「どちらかというと、メリットのほうが大きいかもしれないです。いろんなジャンルのアーティストに出演してもらうにあたって、各ステージごとにコンセプトを立てやすくなるので。昔はメイン・ステージしかなかったから、そのなかに全部混ぜていくしかなかった。今はそういう意味で言うと、作り方のうえではスムーズになったというか、ステージがいろいろと分かれているぶん、やりたいことをシンプルにやっていける。逆に難点は、出演者が増えてブッキングがあまりにも大変になってきていること(笑)。一年中ブッキングをしている状態になりますね」
池谷「今年も約50組出ますもんね」
釜萢「それに加えて、アートや映画の部門もあるから、全体で考えるとかなりの数に(笑)」
鳴田「そうやって規模が大きくなっていっても〈GREENROOM〉なら楽しいだろう、みたいな安心感を私は感じているんですよね。あとは何か、今年ならではのポイントはありますか?」
釜萢「今年は〈REDBLICK〉という新しいステージが出来ます。実はこれ、無料エリアに設置されるんです」
鳴田「え~!」
池谷「赤レンガ倉庫の出店が毎年並ぶところに、ドーンと!」
杉下「普通は無料じゃ観れないアーティストが登場するかもしれません」
鳴田「これはすごいですね。〈REDBLICK〉でライヴを観て、ブースで買い物して、ヨガをやって……という1日の過ごし方もできますね。もう太っ腹過ぎる(笑)」
釜萢「僕らがやりたいのは、街全体で作り上げるオープンマインドなカルチャー・フェスなので。(海外フェスで言うと)〈SXSW〉や〈Sonar〉みたいな発想に近いかもしれないです。それに今年は無料エリアで楽しんでもらえたら、来年は中に入ろうと思ってくれる場合もあると思うし。そこだけでもビーチを好きになれる仕掛けは詰まってるから」
鳴田「なるほど。映画やアートのオススメは?」
釜萢「映画で今年、ぜひ観ていただきたいのが『Given』。世界中を旅していく過程で、妊娠して子供が生まれて……というドキュメンタリー映画」
杉下「めっちゃいいらしいです!」
釜萢「あとは今年、アートコンテナを外の無料エリアに設けます」
鳴田「絶対寄ろう。あそこは空調が利いててオアシスです(笑)」
釜萢「そうそう(笑)。暑いときに最高ですよね」
鳴田「では、最後に一言ずついただけますか」
池谷「自由な楽しみ方ができるイヴェントなので、あえて自分の意思と逆をいく行動をしてみるのも、知らなかった事に触れる事ができて絶対おもしろいと思う。こんな映画があるんだ!とかね。あとは釜萢さんがおっしゃってたみたいに、街全体で楽しんでほしい。それこそ、中華街で肉まんを買って来たりしても最高に楽しいと思う(笑)。あとは、あまり焦ってほしくないというのもあるかな。自己中心的にならず、若い子もいれば、子どもや家族連れもいるから、そういうなかでゆったり楽しんでもらいたいです」
杉下「ちょうど5月中旬の開催なので、これからフェス・シーズンが始まるというタイミングで、いち早く夏を感じるフェスとして楽しんでもらえたらなと思いますね。あとは制作側もお客さんも含めて、〈GREENROOM〉はすごくいいチーム感でやっているので、そういったいいムードが伝わればいいかなと」
池谷「ていうかね、こんな風通しの良いイヴェントないですよ。スタッフ側の風通しの良いムードは、絶対表に出るものだと思っていて。お客さんは安心して楽しんでもらえればと。……俺、だいたい話しちゃいましたね」
釜萢「そうだね(笑)。とにかく、一度遊びに来てもらいたいです」
鳴田「私は今年も1年で一番楽しい2日間を過ごしにいきます」
釜萢「ぜひぜひ! お待ちしてます」
池谷「夜は意外に寒いのでお気をつけて」
鳴田「たしかに! 今日はありがとうございました」
LIVE INFORMATION
〈GREENROOM FESTIVAL '17〉
日時:2017年5月20日(土)、21日(日)
会場:横浜・赤レンガ地区野外特設会場
料金:2日券/19,000円、1日券/11,730円
出演:
〈1日目〉
マイケル・フランティ&スピアヘッド/ソジャ/ニュー・マスターサウンズ/レイ・バービー/Suchmos/Chara/大橋トリオ/The BONEZ/Rickie-G/bonobos/奇妙礼太郎/ハンバート ハンバート/勝手にしやがれ/NakamuraEmi/SANABAGUN./BRADIO/日食なつこ/Curly Giraffe/Leyona & 臼井ミトン/岩崎愛/THE HOTPANTZ/TOWA TEI/DJ HASEBE/高木完/K.U.D.O/川辺ヒロシ/Calm/リベラル/DJ YOGURT/DJ 仲山慶
〈2日目〉
トータス/ジェイク・バグ/イジー・ビズ/奥田民生/田島貴男(ORIGINAL LOVE)/Gotch & The Good New Times/Def Tech/cero/安藤裕子/YOUR SONG IS GOOD/Yogee New Waves/never young beach/平井大/藤原さくら/マイア・ヒラサワ/冨田ラボ/Nulbarich/Nao Yoshioka/jizue/Awesome City Club/CICADA/TOMOYUKI TANAKA/沖野修也/矢部直/ラファエル・セバーグ/DJ Mitsu the Beats/LEGENDオブ伝説a.k.a.サイプレス上野/ぴんとしてシャン!/Tsuyoshi Sato
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