音楽とアートが織りなす日本屈指のカルチャー・フェスティヴァル、GREENROOM FESTIVALがお馴染みの横浜・赤レンガ倉庫を舞台に、いよいよ今月5月20日(土)、21日(日)に開催! 13回目を迎える今回も素晴らしいロケーションで音楽、アート、映画、食事を楽しめる、極上の2日間となること間違いなしだ。
ここでは先日公開した前編に続き〈GREENROOM〉から代表/オーガナイザーの釜萢直起(かまやちなおき)、運営スタッフの杉下正樹、タワーレコード内で実行委員としてフェスを支えるタワレコ・ライブ事業部の池谷航、〈GREENROOM〉大ファンの元ナタリー編集者/現フリー・ライター/編集者の鳴田麻未の4名で敢行した座談会の後編をお届けしよう。〈銀河系最強ファンク・バンド〉ニュー・マスターサウンズにUKソウルの大型新人シンガー、イジー・ビズら個人的一押しのアクトや期待の新ステージ、またアート&映画部門の観どころなど、大いに語ってもらった。
★〈GREENROOM〉のスピリットや今年注目のアクトなどを語った前編はこちら
〈GREENROOM〉ではどうしても写真を撮りたくなる!
鳴田麻未「引き続きラインナップについてですが、ほかに今年の注目アクトとしてはいかがですか」
池谷航(タワーレコード/ライブ事業部)「俺はニュー・マスターサウンズ! 〈銀河系最強ファンク・バンド〉と呼ばれていて、予備知識ゼロでも間違いなく楽しめる名実共に間違いないアクト。〈フジロック〉でも〈FIELD OF HEAVEN〉のトリを務めていましたけど、リアル・ファンク・シーンの世界最高峰は彼らじゃないでしょうか。まあ、自分がファンだからというのもあるけど、これを呼んでくれたのは最高ですね」
釜萢直起(GREENROOM代表)「去年で言えばハイエイタス・カイヨーテとか、旬の格好良いバンドは毎年必ず入れたいと思っていて」
杉下正樹(GREENROOM運営)「イジー・ビズはもともと知らなかったんですけど、ブッキングする際に音源を聴いてみたらすごい格好良くて」
★Mikikiで掲載したイジー・ビズのインタヴュー記事はこちら
池谷「DJも、今年もすごい面子ですよ。TOWA TEIが〈PARADISE SHIP〉にだけ登場するし」
鳴田「やっぱりテイさん、船でやるんですね。やったー!」
池谷「贅沢です。これだけを観にいってもいいレヴェルだと僕は思う。そういう意味でレジェンダリーな人だと、ほかに高木完さんに、矢部直さんとラファエル(・セバーグ)のU.F.O.も出演する」
鳴田「お客さんとしての純粋な疑問だったんですけど、〈GREENROOM〉はヒップホップ勢には行かないんですか?」
釜萢「全然アリです。アレステッド・ディヴェロップメントにスチャダラパーとか、意外とこれまでにも出てはいて、自分のルーツとしても80年代のヒップホップをずっと聴いて育ってきたし。そういう意味ではもっと出てほしいくらいですね」
鳴田「そうなんですね。これからの〈GREENROOM〉を考えたときに、もっと掘っていける余地はありそうな気がしますね」
杉下「そうですね」
池谷「今年もそれこそ、高木完さんにDJでサイプレス上野くんも登場しますしね」
釜萢「でも言われてみると……会社としては去年デ・ラ・ソウルを呼んだりもしてるんだけど、〈GREENROOM〉としてはもしかしたらそうかもしれない」
鳴田「KANDYTOWNのようなラップ・クルーとか、現行の若手ヒップホップ勢が入って来てもおもしろそうですよね」
釜萢「うんうん。アレステッドが出たときもスピーチとG・ラヴが絡んでくれて、かなりステージも盛り上がったしね」
池谷「今後の流れで可能性がありますね」
鳴田「あと〈GREENROOM〉と言えばデコレーション! 毎回本当に凝っていて、InstagramなどのSNS対策も早い段階からバッチリでしたよね。近年の好評ぶりに間違いなく関係していると思いますね。私、毎年〈GREENROOMアルバム〉を作ってるんですけど……(iPhoneでアルバムを見せる)こんなに写真を撮ろうと思うフェスはほかにあんまりないですもん」
~鳴田の〈GREENROOMアルバム〉~
杉下「おお~! 楽しんでますね」
鳴田「楽しんでますよ(笑)。ツリーハウスとか、並ぶから本当は絶対撮りたくないんだけど、〈GREENROOM〉では写真を撮りたくなってしまうんです(笑)」
釜萢「ツリーハウスの奥に観覧車や海が見えたり、クイーンズスクエアの段々が見えたりするのがまたフォトジェニックですよね」
池谷「極端に言うと無駄というか、なくても成立する部分だけど、〈GREENROOM〉にとっては欠かせない要素ですよね」
杉下「そうそう。例えばこの装飾をやめて、代わりにテントを増やせばもっとキャパも増やせるんだけど……という場合でも、われわれはやらない」
池谷「そういった部分は守り続けるというか。そこも進化してる」