村上春樹が描く小説では数多くの音楽が登場している。その行間で音の調べが奏でられると、自然と聴いてみたい心境に駆られる。又、音楽に焦点をあてた関連書籍は次々と発売されているが、本書は2010年に発売された「村上春樹を音楽で読み解く」をもとに新たに企画・構成。「風の歌を聴け」から新作「騎士団長殺し」にでてきた音楽等を各ジャンル20曲、全100曲が掲載。小説での登場シーンに加え、楽曲などの魅力が存分に書かれている。極めつけは、巻末の小説の全音楽リスト。膨大な資料はファンには涙。まさに、村上主義者必携の1冊。本書を片手に小説の世界を堪能して頂きたい。