INTERVIEW

西本智実・総合プロデュース〈INNOVATION OPERA「ストゥーパ~新卒塔婆小町~」〉早くも3度目の上演! 出演者による見どころをご紹介

西本智実 ©塩澤秀樹

千年の時空を越える輪廻転生と幽玄の世界が、早くも3度目の上演!!

 西本智実が指揮、芸術監督、脚本、作曲補を兼ねる注目のINNOVATION OPERA《ストゥーパ~新卒塔婆小町~》が、今年12月に3度目の上演を迎える。能の名作《卒塔婆小町》を題材に創作したこの舞台は、2017年10月に富山オーバードホールで初演され、18年4月に東京文化会館で再演。そしてこの度、今年がオープン30周年にあたる大宮ソニックシティの記念事業として再々演されることになった。

 8月28日に行われた合同インタビューには、西本、主演の小野小町役・佐久間良子、従僧役・村井國夫が出席。作品の魅力や、上演に向けた意気込みを語ってくれた。

 聖地エルサレムで公演を指揮した際、苦難の道に躓くイエスの姿と、『いろは歌』&小町の和歌『色見えで…』の世界観が心に重なり、構成と脚本を書いた西本。作曲を織田英子に依頼し、西本も作曲補で関わったが、その聴きどころを次のように語る。

 「今回は、約30人のイルミナートフィルと約80人のイルミナート合唱団に、地元の高校生の合唱が約40人加わった特別編成で上演する予定です。オーケストレーションは、日本以外でも上演できるように和楽器を一切使わず、西洋楽器のみで尺八や鼓の音を表現。日本の古典の魅力である“余白”や“曖昧さ”を、あえて西洋のスタイルでお伝えできればと思います」

左から、佐久間良子、村井國夫

 初演から小町役を演じ続ける佐久間。今回は、若い修行僧役の尾上右近(歌舞伎役者)や、かつて小町に恋焦がれ、想いを遂げずに息絶えた深草少将の情念を宿す従僧の村井らと、千年の時空を越える壮大な情念の物語を繰り広げる。

 「音を聴いて演じるのは初体験だったので、毎回新鮮な快感を味わっています。西本さんの脚本は大変情熱的なので、“ 女の情念” を皆様に愉しんでいただければ幸いです」

 そして、この舞台への出演は今回が初となる村井からは、佐久間との共演歴や作品の観どころが、機知に富んだ語り口で述べられた。

 「ずっと現代劇を中心に活動してき僕には、まさに彼岸のような作品。でも、脚本を読んでいたら、深草少将の霊が乗り移ったような気持ちになって(笑)。佐久間さんとは、1967 年の映画『大奥(秘)物語』以来、実に51 年ぶりの共演。お互いに半世紀以上も現役で活動し、こうやって再びご一緒できることに喜びを感じています。今回は大きな会場なので、表情では演じられない、とても難しい作品。“声”と“動きの美しさ”をいかしたドラマティックな舞台にしたいですね」

 


LIVE INFORMATION

ソニックシティ・オープン30周年記念事業
ストゥーパ~新卒塔婆小町~

○12/1(土)13:20開場/14:00開演
芸術監督・脚本・作曲補・指揮:西本智実
出演:佐久間良子(小野小町)/村井國夫(従僧)尾上右近(僧)/イルミナートフィルハーモニーオーケストラ/イルミナート合唱団/埼玉県立伊奈学園総合高等学校音楽部

www.sonic-city.or.jp/?p=13374

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