現在22歳の若きタイのシンガーソングライター、Copter(コプター)。17歳で音楽活動を開始し、自主制作曲“IG”をYouTubeにアップしたところ、300万回再生を超える大ヒット。その後は本格的に音楽活動を開始した彼は、ドラマ「Cutie Pie」の主演俳優を務め、NuNewの楽曲のアレンジを行うなど、その才能を発揮。そんな彼がついに日本進出を果たす。そこで日本のアーティストI love you Orchestra Swing Style、Misato Onoとコラボした曲や、これまでの話などを教えてもらった。

I love you Orchestra Swing Style 『Burnout feat. Misato Ono & Copter』 chemicadrive(2023)

 

僕の曲をすべて聴いてもらえたら僕の人間性が全部わかる

――初めての来日はいかがですか?

「とても楽しいです。見える景色や食べ物など、いろんなことにワクワクしながら、楽しく過ごしています。来てすぐにMVの撮影をしたんですが、すごく楽しかったですね。街並みもすごく素敵ですし、いろんなことに刺激を受けています」

――Copterさんは19歳の時に“IG”でブレイクを果たしています。いま、あらためて“IG”はどんな曲になったと思いますか?

「僕は、話したいことがあっても、言葉にすることがあまり上手ではなかったんです。でも、音楽を通して気持ちを伝えるならできるかもしれないと思い、音楽に興味を持ち始めました。なので、自分で作る曲は、すべて〈伝えたいこと〉なんですよね。

当時は失恋したばかりだったので、その時の赤裸々な気持ちを歌にしていきました。その時に何も期待せずにYouTubeに投稿をしたら、驚くほどの反響を頂けたので、とにかくうれしかったです」

――嬉しいと同時に、失恋のエピソードが世界中に伝わってしまったんですね……?

「そうなんです。なので、みんなが僕の失恋について知っています(笑)。でも、自分の気持ちを歌に乗せ、それが気持ちよく聴けるような曲になった時には、自分の気持ちはスッキリするんですよね。なので、恥ずかしい想いはありません(笑)。逆に言えば、僕の曲をすべて聴いてもらえたら、僕の人間性が全部わかると思います」

2019年の楽曲“IG”

 

歌詞に込めた物語を大切に映像化

――作詞作曲をするときに大切にしているのは、どんなことでしょうか。

「何よりも、歌詞を大事にしています。僕は曲を聴くときに、まず歌詞に心を奪われることが多いんです。なので、僕も聴いて心に繋がり、届くような歌詞を美しいメロディに乗せるということを心掛けています」

2019年のシングル“เธอบอกว่าฉันไม่ดี”

――MVもドラマのようなストーリー性の強いものが多いですよね。

「そうですね。MVを撮影するときに、まず監督さんに曲が生まれたきっかけや、そのエピソードをお伝えするんです。その時に、僕の体験がMVに採用されることや、エッセンスとなってドラマのようになることが多いですね」

2023年のシングル“มีแต่ใจจะเอาอะไรไปสู้เขา”

――お芝居もされていますね。

「頑張っています(笑)。日本で撮影したMVの曲はまだリリース前なのですが、そこでも少しお芝居に挑戦しました。その曲のテーマは〈忘れ物探し〉です。〈ずっとそばにいると約束したのにいなくなってしまった恋人をずっと探している〉という歌詞の物語に沿って、いろんなところを迷い、探すお芝居をしました。大変でしたが、すごくいい物になると思うので楽しみにしていてもらえると嬉しいです」

――今後はどんなMVを作っていきたいですか?

「これまで通り、歌詞に込めた物語を大切に作っていきたいと思っています。あとは、3曲くらいをシリーズにして、ショートムービーを作れたらいいなと思っています」