女流作曲家といえば…、メンデルスゾーンの姉であるファニー・ヘンゼルクララ・シューマンが浮かぶかもしれないが、このセシル・シャミナードも忘れてはいけない。ドビュッシーと同時期に生き、数多のピアノ曲とその演奏で栄光を勝ち得て、激動の人生を歩んだ世界が誇るべき女流作曲家だ。今作に収録されるソナタや練習曲は「小品志向でキャラクターピースしか書かない」女流作曲家像を打ち壊し、時に攻撃的・時に麗しいピアニズムを展開している。未発表シャミナード作品を世に送り出すことでも貢献した若きピアニスト:ヨハン・ブランシャールが紡ぐ偉大なる女流作曲家の音楽をご堪能いただこう。

【参考動画】ヨハン・ブランシャールによるセシル・シャミナード作曲“Les Sylvains”