国境/音楽性共にボーダレスな活動を展開する異才キューバン・ピアニストの新作は、アフリカ人舞踏家のためにNYで演奏した曲を中心とするソロ・インプロ集。ピアノ1台のみでアフロ・キューバン、ジャズ、アンビエント、現代音楽的な要素を融合し、独自の世界を顕現させる様は、まさに〈鍵盤の魔術師〉といったところか。音のなかに溶け込んでいくような錯覚を覚える、不思議な魔力を秘めた作品だ。

※試聴はこちら