INTERVIEW

FIVE NEW OLDが覚醒! パンク魂を胸に黒いサウンド強めてきた4人組がさらなる進化遂げた新EP『WIDE AWAKE EP』を語る

FIVE NEW OLDが覚醒! パンク魂を胸に黒いサウンド強めてきた4人組がさらなる進化遂げた新EP『WIDE AWAKE EP』を語る

パンク・スピリットを内に秘め、黒いフィーリングを強めてきた4人。それぞれの〈夜〉を超え、いま、彼らは目覚めのときを迎える!

 2010年に神戸で結成された4人組、FIVE NEW OLD。当初はフォール・アウト・ボーイオール・タイム・ロウといった当時のポップ・パンク直系のサウンドを鳴らしていたが、2015年発表のファースト・アルバム『LISLE'S NEON』ではソウル/R&Bの要素を採り入れ、よりジャンルレスなバンドへと発展。その変遷は上述のフォール・アウト・ボーイの後期や、かつてのマルーン5のようであり、2010年代においては、フォスター・ザ・ピープル1975とのリンクも感じることができる。

 「もともとのスタートはポップ・パンクだったんですけど、それぞれ他にもいろんな音楽を聴いていたので、バンドとしてソングライティングの経験を積んでいったなかで、ひとつのジャンルで表現するのではなくて、そのときに表現したいと思ったことをやるバンドに自然と変わっていった感じですね」(Hiroshi、ヴォーカル/ギター)。

 「僕はもともとランシドが好きなので、いまも基本は低く構えてピックで弾くスタイルで、最初は指で弾くのも苦手だったんです。そこから徐々に変わってきて、いまは曲のニュアンスを出すために指で弾いたりもするんですけど、あくまでFIVE NEW OLDの、自分のスタイルをキープしつつ、なおかつそれ以外のものも吸収してやりたいと思ってます」(Yoshiaki、ベース)。

 「みんなパンク・ロックで育ってきてるから、内に秘めた闘争心みたいなものは持ってるんだけど、それを直接的には見せないっていう意味で、〈インナー・パンク〉っていう言い方をよくしてますね」(Hayato、ドラムス)。

 「どんなジャンルでも〈ライヴで楽しんでもらいたい〉って気持ちは一緒だと思うし、ライヴは自分たちの武器だと思ってるので、そこは突き詰めてやっていきたいです」(Wataru、ギター)。

FIVE NEW OLD WIDE AWAKE EP TWILIGHT(2017)

 80年代色の強かった前作『Ghost In My Place EP』に続く新作は、4曲入りの『WIDE AWAKE EP』。80年代から90年代へと時代感を押し進めつつ、楽曲の制作方法自体も見つめ直し、さらなる進化を遂げている。

 「“Ghost In My Place”もそうですけど、僕らの曲は〈朝っぽい〉って言われることが多かったので、もうちょっとドープな、夜っぽい曲を作ろうと思ったんです。ただ、一言で〈夜〉と言っても、〈いまからクラブに遊びに行く〉みたいな曲もあれば、〈寝る前に聴く曲〉もあるわけで、4人それぞれが〈夜っぽい〉と思う曲を集めることからのスタートでした」(Yoshiaki)。

 「1曲目の“Stay(Want You Mine)”はみんなオーケストラル・ヒットとクラップを使っていた時代の感じ――マイケル・ジャクソンの“Black Or White”とか、マドンナの“Erotica”、バックストリート・ボーイズの初期とかのイメージです。リズムはほとんど新しく導入したサンプラーを基に作っていて、それをバンドに落とし込んだんですけど、“Stay(Want You Mine)”には最初の名残りが強くありますね。そのサンプラーのなかに有名アーティストが使ってる音がそのまま入ってたりして、みんなこういう手法で曲を作ろうとしてるんだなって発見できたのは嬉しかったです」(Hiroshi)。

 オルタナ色の強い“Hush Hush Hush”や、J-Pop的とも言えるキャッチーなメロディーの“P.O.M.”、シンセ・ポップな“Burned in The Fire”と、幅の広い楽曲が収録された『WIDE AWAKE EP』。本作は、タイトル通りにバンドがいよいよ目覚め、2017年のバンド・シーンをかき回す……そんな期待を抱かせるのに十分だ。

 「これからもポップでキャッチーな曲を作っていきたいと思ってるんですけど、音楽は芸術だとも思っているので、もっと美しさを感じられるような曲も作っていきたいです。その一方で、ライヴではエンターテイメントな姿勢を見せて、昔からの知り合いで、いま、自分たちの先を行ってるラウド系のバンドにいい意味でリヴェンジしていきたいですね」(Hiroshi)。

 


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ここではFIVE NEW OLDのこれまでの作品を紹介します。キャッシュ・キャッシュらの所属レーベル、TWILIGHT内に設立されたOCTAVEの第1弾として2012年に送り出されたのが、彼らの初ミニ・アルバム『LOVESICK』(OCTAVE)。ポップ・パンク色が強めながら、日本人離れしたメロディーラインと甘いヴォーカルが耳に残る一枚に。その流れで、翌2013年にはラウド系の名門・MAXIMUM10周辺のアクトが集合したコンピ『MAYDIE!!』(MAXIMUM10)に参加。煌びやかなシンセを差し色にしたパワー・ポップを提供すると、ここから2年を空けて、2015年にファースト・アルバム『LISLE'S NEON』(TWILIGHT)を発表。パンキッシュな勢いを残しながらもソウル~R&Bのテイストを忍ばせた楽曲が増加し、バンドのネクスト・ステップを窺わせます。そして2016年には、前作の新味をさらに推し進めた『Ghost In My Place EP』(同)をリリース。今回の新作へ繋がる道筋を明確に示しました。 *bounce編集部

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