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ティム・ブレイクの『Crystal Machine: Expanded Edition』と並べて聴きたい作品たち

GONG You Virgin(1974)

〈Radio Gnome〉3部作の最終章にして、プログレ史上に燦然と輝く一大コズミック絵巻ですな。凄腕プレイヤーたちによるドラッギーかつ超絶テクニカルな演奏は、さながら人力のサイケデリック・トランスの如し。ティムも無重力シンセを自在に操り、唯一無二の存在感をアピールしていて頼もしい。 *戸部

 

THUNDERCAT Drunk Brainfeeder/BEAT(2017)

全盛期のゴングには、ハービー・ハンコックやマハヴィシュヌ・オーケストラなど同時代のジャズ/フュージョン勢と通じる志向を感じるんべ。で、イマだったらこの男も意外に遠くないと思うんさあ。ヴェテランとの絡みもお手の物な雷猫だけに、次作でティムを引っ張り出してくるかもしれねえぞ。 *穴守

 

TYCHO Epoch Ghostly International/HOSTESS(2017)

70年代に活躍したせいで〈プログレ〉の範疇で語られることの多いティム先生でござるが、もしテン年代に『Crystal Machine』が出ていたら、チルウェイヴ以降の流れで聴かれていたはず。特にティコのアンビエントな作風との共通性は高いでござるよ。〈Taicoclub〉とかに出演したらハマリそうでござる! *天空

 

冨田勲 スペース・バレエ・シンフォニー ドクター・コッペリウス コロムビア(2017)

ティム先生とは異なり、アカデミックな領域からシンセという未知の楽器に夢と浪漫を託した冨田先生。お二人の似て非なる音楽性を比較してみるのも一興でござる。いずれにせよ、この遺作でも宇宙への憧憬を露わにしている冨田先生に、改めて敬意を表したいでござる。 *天空

 

KITO JEMPERE Sea Monster Hell Yeah/calentito(2017)

ジジ・マシン作品のリイシューにも尽力しているヘル・イェーから届いた、ロシア人クリエイターの新作です~(詳しくはP58へ)。生音を巧みに溶かし込んだバレアリックなフュージョン感覚がイマっぽいですよね~。でも瞑想的な雰囲気のシンセは、聴き方次第でプログレ風な感じもします~。 *逗子