初デュオ公演で日本初演の数々の新作を披露!

 マリンバ&パーカッションのソリストとして、ドイツを拠点に数多くの作曲家と創作活動を展開。また1992年からドイツ、カールスルーエ国立音楽大学の教授として。2014年からは京都市立芸術大学の客員教授として後進の育成にも力を注いでいるイサオ・ナカムラと、国立音楽大学を首席で卒業し、国内だけでなく海外のコンテストでも高く評価され、数々のオーケストラとも共演。さらに海外からの招待も受けるなど国際的な活躍を展開しているマリンバ奏者、ノリコ・ツカゴシ(塚越慎子)の二人によるリサイタルが、銀座・ヤマハホールで開催される。

 ナカムラといえば様々な打楽器を操るマルチ・パーカッショニストとしてのイメージが強い。2017年のソロ・リサイタルでも5台のティンパニーを用いた作品や、20種類ほどの打楽器を用いた作品。そして最後には客席を巻き込んだサンバを盛り込むなど多彩なプログラムを披露した。リサイタルでは必ず一曲はマリンバの演奏が入ると言うが、今回はツカゴシを迎えたマリンバだけのプログラムだというのには驚かされた。ナカムラのSNSによれば昨年初めに構想を練り始めたプロジェクトだという。

 すでにナカムラが長く教鞭を執っているカールスルーエ国立音楽大学やフライブルク音楽大学など、ドイツ国内での演奏を終え、いよいよ日本での公演が迫ってきた。何しろ世界中から高い評価を受け、常に飛び回っている二人だからこそ、とても希少な公演だといえるだろう。

 さて、そんなデュオ・リサイタルに予定されている作品もまた興味深い。まず目を惹くのは半分を越える曲が日本初演だということ。さらに細川俊夫、石島正博、藤倉大など国際的に評価されている作曲家から、ポップスの宮川彬良、ジャズの挾間美帆、現代タンゴのアルゼンチン人作曲家でこれまでもツカゴシがアルバムで作品を取り上げてきたサウル・コセンティーノと、ジャンルを異にする作曲家まで、実にバラエティに富む作曲家達の作品が並んでいる。もちろんナカムラのルーツともいえるブラジルのサンバメドレーもプログラムに盛り込まれているので、クラシック・ファンならずとも幅広い音楽ファンを満足させてくれるだろう。

 久々にマリンバに正面からガッツリ向かい合ったナカムラ。そしてマリンバという楽器の可能性を追い求め続けているツカゴシ。我が国の最高峰である二人のステージに大きな期待をせずにはいられない。

 


LIVE INFORMATION
珠玉のリサイタル&室内楽
イサオ・ナカムラ ノリコ・ツカゴシ
マリンバデュオ・リサイタル

2024年3月16日(土)ヤマハホール(〒104-0061 東京都中央区銀座7-9-14)
開場/開演:14:30/15:00

■演奏曲目
細川俊夫/新作 ※日本初演
河添達也/Duo II(イサオ・ソロ)
挾間美帆/ソロマリンバのためのラプソディ(ノリコ・ソロ)
宮川彬良/新作 ※日本初演
藤倉 大/新作 ※日本初演
ほか

■チケット(全席指定)
一般/学生:4,500円/3,000円

■チケット取扱い
チケットぴあ https://pia.jp/t/
Pコード:250-220
ヤマハ銀座店 インフォメーションカウンター(ヤマハ銀座ビル1階)

主催:ヤマハ株式会社
お問い合わせ:ヤマハ銀座店 インフォメーション
03-3572-3171(11:00~18:30/火曜定休・但し臨時休業有)
※お電話でのチケットのご予約は承っておりません
※都合により出演者、曲目が変更になる場合がございます。予めご了承ください
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております
※チケット料金には消費税が含まれております