今年20周年を迎えた……という枕詞もそろそろ――とはいえ大変おめでたいことですので引き続きバンバン言っていきたいと思います! 現在そんなアニヴァーサリー・イヤーを景気良く活動中のSCOOBIE DOが、オールタイム・ベスト・アルバム『4×20 ~20 YEARS ALL TIME BEST』のリリース日である2015年4月1日に、東京は新宿・Naked Loftにて4年ぶりの〈チャンプレコード臨時株主総会〉を開催しました。今回、共にお祝いするべくMikikiも同イヴェントの主催に名を連ねさせてもらったということで、ここでは当日のダイジェスト映像と共にその模様をレポートしたいと思います!

 

 

〈株主総会〉と言っても、ここはもちろんSCOOBIE DO、お堅いことはなしで、日頃から彼らを見守っているファン=PLUS ONE MORE=スクービー主宰レーベル・CHAMP RECORDSの〈心の株主〉である方々にお集まりいただき、メンバーの楽しいおしゃべりと、レアなアコースティック・ライヴでおもてなししましょうという本企画。新宿・Naked Loftは立ち見も出るほどたくさんの株主さんが訪れ、開演前からすごい熱気! 気軽にお酒でも呑みながら……というカジュアルなスタイルで、この日ばかりはメンバーもいつものスーツ姿ではなく、発売されたばかりのとてもカワイイSCOOBIE DOオリジナルTシャツを色違いで着用して登場しました。

コヤマシュウ(ヴォーカル)の開演宣言を経て、CHAMP RECORDS代表/SCOOBIE DOのリーダーであるマツキタイジロウ(ギター)のご挨拶。日本の〈企業生存率〉について触れ、ひとつの会社が立ち上がってから20年間生存する確率が全体の0.3%(30年だと0.025%なのだとか!)というデータを明示しつつ、〈そんな話はさておき……〉とこの日のトーク内容についての説明が。
★バンドの20周年を検証してみよう
★来年以降の活動の展望をみんなで考えよう
という2本柱で進行することが伝えられました。

コヤマによる進行のもと、まずはCHAMPからの新商品、ベスト盤『4×20 ~20 YEARS ALL TIME BEST』を紹介。同作に収録された新曲“新しい夜明け”のミュージック・ビデオを観ながら、このMVの撮影エピソードが語られました。

【参考動画】SCOOBIE DOのベスト盤『4×20 ~20 YEARS ALL TIME BEST』収録曲“新しい夜明け”

 

映像の舞台は、スクービーのメンバーが長きに渡ってライヴ用のスーツを調達している東京・梅丘にある〈洋服の並木〉。ここに至るいきさつについては上掲のダイジェスト動画 Part.1に詳しいですが、スクービーの20周年をお祝いするに相応しいアニヴァーサリー感のある内容にしたいというメンバーの意向が、ひょんなきっかけで盟友の先輩バンド3組(THE COLLECTORS怒髪天フラワーカンパニーズ)のメンバーに参加してもらったことを筆頭に、素敵に結実したことが窺えるお話が披露されました。

 

 

「このコンビでの稼働はフラカン結成25年で初めてだった」というフラカンの竹安堅一氏&ミスター小西氏。竹安氏のイキイキとした「中島らもさんばり」な仕草をコマ送りで検証したりなど、会場には登場していないにもかかわらずなぜか集中的に愛のあるイジられっぷりを発揮して会場が爆笑の渦に包まれたほか、雪が降るほど寒い撮影当日にTHE COLLECTORS先輩の撮影風景を眺めながら、〈増子副音声〉なる怒髪天増子直純氏による最高の実況で暖を取った(!?)話、ラストのメンバー&ゲスト全員でのダンス・シーンにおける面白話などなど、盟友たちの友情出演にまつわるエピソードが続々とあきらかになりました。また、マツキの眼鏡を取るカットが奇しくも亡き〈洋服の並木〉初代店主にそっくりだそうで、このタイミングで図らずも〈トリビュート〉できたという粋な話が飛び出したりも。

「最初に考えていたものとはまったく違ったものになりましたが、俺たちがCHAMP RECORDSを立ち上げて9年の間に仲良くなった、〈バンド仲間〉だと思っている先輩たちが全員、20周年のタイミングでこのMVに参加してもらえたというのは本当に嬉しいことです。このMVを作ることができて本当に良かった」とコヤマが締め括り、最初の議題が終了しました。

続いては、この日来場された株主の皆さんからあらかじめ届いたたくさんの質問にメンバーが回答する、〈質疑応答〉のコーナーへ。

「もし〈邦楽カヴァー集〉を出すならどんな選曲をしますか?」という問いには、まずマツキが昨年の〈RISING SUN〉にて会場入場口で開場と同時に演奏を開始した〈ENTRANCE DANCE HALL〉での出来事を引き合いに、そこで大変盛り上がったというレキシの“キラキラ武士”を、またナガイケジョー(ベース)はかねてより自身のフェイヴァリット・バンドと公言しているGYOGUN REND’Sから「個人的に弾くのが好き」だという〈GYOGUN REND’Sのテーマ〉をピックアップ。さらに、今年は正式ラインナップで出演が決定している〈RISING SUN〉の他出演アーティストの楽曲を演りたいというMOBY(ドラムス)の回答を受け、客席からは「安全地帯!」という声が噴出すると、コヤマが「も~っと勝手に~恋したり~♪」と玉置浩二風の(本人いわく)「胸掻きむしる唱法」で一節歌ってみせると、会場からはドッと笑いと拍手が……!

続いてコヤマが昨年の〈RISING SUN〉でカヴァーした東京スカパラダイスオーケストラ“美しく燃える森”を挙げると、その〈森〉にまつわるスカパラ・谷中敦氏とのハートウォーミングなやりとりをモノマネを交えて振り返ったほか、「“Back On”で(ステージでメンバーが)回転するようになったのはいつからですか?」、多く質問が寄せられたという「今後のSCOOBIE DOはどのように活動していくのですか? 活動休止、解散などの予定があるなら言ってください」といった株主さんからの質問に対して答えていきましたが……詳しくは上掲のダイジェスト動画Part.2でぜひチェックしてください。

 

 

こうして株主さんからの質疑応答タイムが終了すると、年内に行われるSCOOBIE DOの盛りだくさんな活動予定を丁寧にご案内。10月4日(日)に行われる20周年イヤーの総決算、東京・日比谷野音公演〈ダンスホール野音〉に向けて、非常に多くのお楽しみが予定されていることがアナウンスされましたので、詳しくはこちらをご覧ください。「SCOOBIE DOはライヴを演って、格好良いレコードを作ってっていうその2つをしっかりやれていればバンドでいられると思っていますが、そこに〈PLUS ONE MORE〉の皆さんがいないと俺たちの音楽は鳴らないので、これからも皆さんの力を借りて〈FUNKY FOUR PLUS ONE MORE〉で音を鳴らし続けて、20周年を盛大なお祭りの年にしたいと思っています。これからもSCOOBIE DOをよろしくお願いします!」というコヤマの力強い締めの言葉をもって、第1幕であるトーク・セッションを終えました。

しばしの休憩を挿み、いよいよアコースティック・ライヴのコーナーへ。ドラムスのMOBYはパーカッションを担当したりと、普段なかなか観ることができないセットだけに、期待も高まります。演奏曲はベスト盤〈4×20〉からセレクトされ、アコースティックでもタイトル通りファンキーにグルーヴした2004年のシングル“パレード”のカップリング曲“Funky Way”(上掲のライヴ動画をご覧ください!)、パーカッションによってほんのり熱帯感を纏った爽快チューン“風の恋人”で軽快に飛ばします。

MCを挿んで、続いてはサマーなメロウ・ナンバー“8月の天使”をしっとりとプレイ。お馴染みのみんなが踊れるダンス・ナンバーとは違う、ゆらゆらと身体を揺らしながら聴くスロウもまたイイ感じです。コヤマいわく「こういった曲はこれからどんどんやっていきます」とのこと。そして最後は、トーク・セッションの議題にも挙がった彼らの最新曲“新しい夜明け”! 会場中を包み込むような優しく力強い歌声が響くなか、どんどん熱を帯びていく演奏にこちらの気持ちもみるみる上がっていきます。そして終盤では株主の皆さんと手を左右に振りながら一緒に歌って大団円。〈今年はFUNKY FOUR PLUS ONE MOREの年にするぞ!〉と改めて宣言してこの日の〈チャンプレコード臨時株主総会〉は幕を閉じました。

Mikikiでは今後もSCOOBIE DOの20周年にまつわるサムシングをどんどん公開していきますので、引き続きチェックしていてくださいね!