動画サイトYouTubeでの驚異的な閲覧回数をただき出し、瞬く間に世界が注目する人気ピアニストとなった、ヴァレンティーナ・リシッツァ。前作マイケル・ナイマンのピアノ作品に続き、ミニマル・ミュージックに挑む! しかも2枚組という気合のいれよう。映画『めぐりあう時間たち』の音楽を中心に、幻の映画『ミシマ』、『メタモルフォーシス』など、巨匠フィリップ・グラスの美しきピアノ作品集。物憂げな情感が溢れ出る。音楽が映像に寄り添うように優しく、時には不安を駆り立てるように。決して音がそこに留まらず、常に流れ、消えていく。美しいメロディが反復を繰り返し、音響が繊細に変化していく。強い音圧のあるタッチが心に強烈に迫る。儚い。