DISC GUIDE

フランツ+スパークスのFFSや森生き、前野健太など、ジム・オルークの歌モノ作品と繋がる一筋縄ではいかないアルバムたち

ジム・オルーク 『Simple Songs』 Pt.3

BILL FAY Who Is The Sender? Dead Oceans(2015)

60年代末~70年代初頭に活動し、ジム・オルークのラヴコールも後ろ盾に2012年作で40年ぶりに表舞台へ戻ってきたカルトスター。彼の復帰第2弾となる本作が、『Simple Songs』とほぼ同時期に登場したのは偶然か。シンプルなようで複雑なアシッド・フォークの魅力は健在で、ジムの歌モノ好きならマスト! *赤瀧

 

 

森は生きている グッド・ナイト Pヴァイン(2014)

日本語ロックの可能性を切り拓く5人組。アメリカーナから現代音楽まで幅広い趣味を開陳しながら、サンプリング的に美味しいところをつまむのではなく、文脈を理解したうえで自身の音に採り入れる学術的な姿勢は、ジムとも共通する部分か。2枚目となる本作では迷宮のように入り組んだ音作りを披露。 *村尾

 

 

JESSICA PRATT On Your Own Love Again Drag City(2015)

ジムは大の70sアシッド・フォーク好きとして知られていますが、往時の音をそのまま現代に鳴らすこの歌手にも、きっと一目置いているはず。少し甲高い声と生ギターの爪弾きで構成された楽曲群は、まるでヴァシュティ・バニヤンのようです。ジムと同じドラッグ・シティに所属というのも妙に納得。 *赤瀧

 

 

前野健太 ハッピーランチ felicity(2013)

ジムが手掛ける『オレらは肉の歩く朝』と続く本作を支えたバンドは、『Simple Songs』と同じメンツ。歌詞を大切にするジムが気に入ったという前野健太の言葉、それを引き立てるべくさまざまなアイデアを散りばめた音作りは、前野を主演にしてジムが監督を務めた一本の映画を観ているようなおもしろさだ。 *村尾

 

 

TWEEDY Sukierae DBpm/Anti-/ソニー(2014)

ウィルコのグラミー受賞作『A Ghost Is Born』(2004年)をジムが手掛けたから……という繋がりだけでなく、バンドの中心人物であるジェフの親子ユニットが放った本作は、メロディー・オリエンテッドな作りながらも実験的なウワ音が急に登場する点で、『Simple Songs』と類似しているように思います。 *赤瀧

 

 

吉田ヨウヘイgroup paradise lost, it begins P-VINE(2015)

『Eureka』をフェイヴァリット盤に挙げる吉田ヨウヘイを中心としたこの6人組は、ホーンやコーラスを織り込んだ変幻自在なバンド・アンサンブル、そしてジムに通じる緻密なソングライティングが持ち味。新作では、より強靭さを増した演奏で新しいステージに突入している。 *村尾

 

 

JAMES BLACKSHAW Summoning Suns P-VINE(2015)

ジョン・フェイヒーをも引き合いに出される12弦ギターの名手が、シンガー・ソングライターとしての才能を見せつけた最新作。古き良き故郷の風景を思わせる繊細で美しいアルペジオと、力の抜けた歌声が温かい雰囲気を醸しています。つまり、その音世界は『Eureka』にも通じるということ。 *赤瀧

 

 

長谷川健一 423  Pヴァイン(2013)

ジムがプロデュースし、石橋英子山本達久波多野敦子が参加した一枚。演奏は最小限に抑えて主役の歌声を隅々まで響かせるという演出で、音の余白まで細やかにデザインしたジムの音響に対するこだわりが見事だ。楽曲から漂うアシッド・フォーク的な幽玄さに引き込まれる。 *村尾

 

 

FFS FFS Domino/HOSTESS(2015)

フランツ・フェルディナンドスパークスが合体を果たした一枚。こと歌詞の面でジムも高く評価しているスパークスのロンが、本作のために最初に書いた曲は“Collaborations Don't Work(=コラボはうまくいかない)”。毒気たっぷりのユーモアとひねくれたポップセンスが今回も炸裂。 *村尾

タワーアカデミー
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