部室に置かれたキャンパス・ノートを覗き見しちゃいましょう!
卒業前に最近の愛聴盤を書き残しておきますわね。まずはスティーヴィー・ニックスさんが81年にリリースしたファースト・ソロ・アルバムの拡張盤『Bella Donna: Deluxe Edition』(Modern/Rhino/ワーナー)から。Disc-2はデモやアウトテイクから成るレア音源集、Disc-3には82年のライヴ音源を収録と盛りだくさんの内容です。本人のコケティッシュな歌声はもちろん、デュエットを披露しているトム・ペティさんやドン・ヘンリーさん、ギタリストのワディ・ワクテルさんといった彼女を取り囲む男性陣も魅力的ですこと!
続いての編集盤『New Order Presents Be Music』(Factory Benelux/ディスクユニオン)は、バーナード・サムナーさんを中心に、ニュー・オーダーのメンバーさんが他者をプロデュースする際に用いたビー・ミュージック名義の仕事集です。ファクトリーの盟友であるア・サーティン・レイシオやセクション25ら80年代の楽曲のほか、ファクトリー・フロアやフジヤ&ミヤギによるリミックスまで聴け、彼らの影響力の大きさも知れる優れものの3枚組ですわね。
お次はジェフ・ベックさんの『Live & Exclusive From The Grammy Museum』(Atco/ワーナー)。これまではレーベルの公式サイトでしか入手できなかった2010年のライヴ・アルバムが、ようやく一般流通されました。グラミーの〈最優秀インストゥルメンタル・パフォーマンス〉を受賞した直後のステージで、“People Get Ready”のインスト・ヴァージョンも嬉しいですし、ナラダ・マイケル・ウォルデンさんやロンダ・スミスさんのバッキングも冴える好内容ですわ!
FAIRGROUND ATTRACTION The First Of A Million Kisses: Expanded Edition RCA/Cherry Red/BAD FEELING(1988)
そして最後はフェアグランド・アトラクションが発表した88年の唯一作『The First Of A Million Kisses: Expanded Edition』(RCA/Cherry Red/BAD FEELING)でお別れしましょう。日本公演の模様を収めたライヴ音源や未発表のスタジオ録音曲を加えた2枚組の豪華仕様で、ノスタルジックなのにいまも色褪せないアコースティック・サウンドが素敵ですわ。少し照れますが、彼らの代表曲“Perfect”をロッ研の皆さんに捧げたいと思います。それでは、ごきげんよう。 *梅屋敷由乃