まだまだ歌い足りなくてさ、と言ったかどうかは知らないが確かにそう聴こえるフランク・シナトラ十八番カヴァー集の続編。ペダル・スティールの甘い響きがまどろみへ誘うスウィング曲にシルキーな肌触りのストリングスを背にしたバラード、ダイアナ・クラールとの仲睦まじいデュエット“I Won't Dance”までこれぞ米国音楽芸術の粋、といった至芸を聴かせる御大。名盤『In The Wee Small Hours』を思わせるジャケも趣深し。