アーバンではなく〈アーベイン〉と、読みます。意味は辞書で調べよう! 近頃クォリティーが高くて洗練されたポップスを鳴らすインディー勢が多いなと感じているMikiki編集部。そんなわれわれがなかでも自信を持ってオススメしたい、ア~ベインな気鋭の若手を紹介すべく、その動向に密着します。各々の音楽性はもちろん、メンバーの素顔も垣間見れる連載にしたいと思っていますよ! そして気の利いたアーベインなロゴも作りたい!
FILE 01:PAELLAS
ということで、連載第1回は大阪発の4人組、PAELLASが登場。今回は、先日ライヴ会場限定&一部店舗限定でリリースされた7インチ・シングル“Cat Out”のリリース・パーティー〈リリパエリアズ〉に潜入してきました。
大阪で結成されたPAELLASは、2012年2月にAno(t)raksからリリースした『Following EP』を皮切りに、同年11月にはDead Funnyから初作『Long Night Is Gone』を発表。ポスト・パンクな抑制の効いたサウンドで、海外のインディー・ロック好きから注目を集めている……のですが、ここ最近SoundCloudで公開された新曲群はいずれもその路線から外れ、インディーR&Bにも共振するダンサブルなナンバーが生まれている模様。そしてこのたび、そんな現在のモードを映した一曲“Cat Out”がシングル・カットされたというわけです。
6月からは、先日初EP『君は、誰?』をリリースしたばかりのおおのゆりこ(元SlowBeach)をサポート・キーボーディストに迎えている彼ら。このライヴでは新曲“JOIN”からビーチ・ハウスあたりに通じるドリーム・ポップな楽曲を立て続け、ドラムス“Let’s Go Surfing”のカヴァーを挿みつつ、“Chinese Delicatessen”“Cat Out”という新ダンス・トラックへ。このジワジワ昂揚する感じが心地良く、スタジオ音源以上にフィジカル度は高めでカッコイイです。
そして最後は7インチ・シングル“Cat Out”のカップリング……ではなくB面の“TAKE BABY STEPS”。これまた渋い!
アンコールは初期ポスト・パンク風の艶やかな“Not So Sweet”に続いて、ギターのAnanとキーボードのおおのがパートをスウィッチし、ユナイテッドアローズの映像企画〈NiCE UA〉に提供した“New Balance”を披露。実際の映像は打ち込みのビートが採用されているが、ここではもちろんバンド・サウンド。なんだか別の曲みたいに聴こえましたよ。
ということで、さらっと……さらっとしておりますが第1回はここまで。PAELLASのこれまでの作品はこちらで試聴できるので、チェックしてみて! そして次回はPAELLASのレコーディングを見守ってみた(邪魔してみた)レポをお届けします~♪
【PAELLAS〈リリパエリアズ〉セットリスト】
1. JOIN
2. Remember
3. Sugar
4. Let's Go Surfing
5. Following
6. Chinese Delicatessen
7. Cat Out
8. TAKE BABY STEPS
―アンコール―
9. Not So Sweet
10. New Balance
PROFILE:PAELLAS
Tatsuya Matsumoto(ヴォーカル)、Satoshi Anan(ギター)、Masaharu Kanabishi(ベース)、Takahiro Komatsu(ドラムス)から成る4人組。2009年に大阪で結成した前身バンドを経て、2012年に現編成に。同年7月にネット・レーベルのAno(t)raksより初EP『Following EP』を、11月にDead Funnyよりファースト・アルバム『Long Night Is Gone』をリリース。翌2013年にはシングル“Sugar”を発表。今年に入ってユナイテッドアローズの映像企画〈NiCE UA〉に“New Balance”を提供。このたびライヴ会場限定/一部店舗限定の7インチ・シングル“Cat Out”をリリースしたばかり。