5年ぶりとなる新作。前作にはエズラ・クーニグ以外のメンバー2人はほぼ関与しておらず、このままエズラのソロ的な傾向を深めていくのだろうと感じたものだが、今回は(全曲ではないにせよ)クリス・バイオとクリス・トムソンも演奏している。トムソンはサーフ・ガレージな“Gen-X Cops”で作曲にもクレジットされており、持ち前のバンドらしさを取り戻した印象だ。ジャム・バンド然としたオーガニックな音作りを敷いていた前作とはサウンド面でも異なり、歪でゴリっとした音像、90年代のベックやCorneliusを想起させるワイルドなコラージュ~サンプリング感が実にかっこいいのだ。