ABSの黄金時代

コンビニ多すぎるから統廃合してほしい―〈RAW LIFE〉〈円ジャン〉の圧倒的な自由に惹かれた、あの頃聴いた音楽

 

 近所の焼き肉屋が潰れ、何ができるのかなと思っていたら、コンビニができた。 

 またコンビニ?? 世の中に多すぎない? 道挟んで斜め向かいにもコンビニあるのに。こんなにコンビニばっか作って、いったいどうなっていきたいのだろうか。ひどい場合だとファミマの向かいにファミマあったりしないですか? そんなもんまとめて一個のデカめのファミマにしといてくれ。

 てーか今やコンビニでやってくれることめちゃくちゃたくさんあって、なんというか、コンビニになんでもかんでもやってもらおうとする感じはなんか不気味じゃないですか? 自分の人生を誰か他の人に代わりに生きてもらおうとするような雰囲気に思えません? おおげさ?

 このあいだ同年代の人と自分が20歳ぐらいのころに聴いてた音楽の話をして(ジャム・バンドとか)、そのころってちょうど自分でもバンドとか始めた時期でもあるしやっぱり今でも刷り込みが強く、なんか懐かしくて思い出話みたいになってしまった。

 〈RAW LIFE〉とか〈円盤ジャンボリー〉へ遊びに行って、カオティックだったけど圧倒的に自由を感じれたなー楽しかったなー、とか。どっちもジャンル関係なくてなんでもありだった。しかしそれはコンビニではなかった。真逆だった。コンビニでは自由は死んでいる。

 有名無名も関係なくマグマがグツグツ煮えたぎってるような状態で、とても刺激的だった。好きにやっていいんだよ、というメッセージをおれは勝手に受け取って、なのでそのころは特に、イビツでも好き放題やっているような音楽に惹かれがちだった。ようするにおれは遅れてきた青春を感じていた。だけど時は経ち、〈RAW LIFE〉も〈円ジャン〉もなくなり、おれはAlfred Beach Sandalの人になり、CDを出したりしている。

 自分も今年30になるし、こういう昔話をするようになった。わたしの青春時代はこのようにとっくに終わっていた。10年前ぐらいに聴いていた音楽を紹介することで、あのころの自分を弔いたい。

 30歳になったらシンガーソングライターになろうと思っている。

★CRITTERS BUGGIN' “Brozo The Clone”(98年作『Bumpa』収録曲)

 

★FAXED HEAD “A Dream”(97年作『Exhumed At Birth』収録曲)

 

★THE TINKLERS “Don't Put Your Fingers In The Fan”“Mom Cooks Inside, Dad Cooks Outside”(いずれも89年作『Casserole』収録曲)

 


 

~Alfred Beach Sandalからのお知らせ~

ニュー・アルバム『Unknown Moments』がリリース!

Alfred Beach Sandal Unknown Moments felicity(2015)

9月3日(木)には同作のリリース記念ミニ・ライヴ&サイン会がタワーレコード難波店にて開催(9月19日には新宿店でも!)。そして9月4日(金)の岡山・YEBISU YA PRO公演を皮切りに全国8か所を回る〈Unknown Tour〉がスタート! 合間の9月22日(火・祝)には〈Shimokitazawa Indie Fanclub〉にも出演しますよ。

【プロフィール】
Alfred Beach Sandal

Alfred Beach Sandal (アルフレッド・ビーチ・サンダル)

2009年に北里彰久(ヴォーカル/ギター)のフリー・フォームなソロ・ユニットとして活動開始。ロックやラテン、ブラック・ミュージックなど、雑多なジャンルをデタラメにコラージュした上に無理矢理ABS印のシールを貼りつけたような唯一無二の音楽性で、真面目に暮らしている。2013年のアルバム『Dead Montano』以降は、岩見継吾(ウッド・ベース)、光永渉(ドラムス)とのトリオ編成を軸として、美学を突き詰め中。

美しい星