INTERVIEW

トレモノ 『Paradise A Go Go』

衒いのない眩しい笑顔のような音を奏でる、石垣島出身の4人組バンドによるセカンド・ミニ・アルバム

トレモノ 『Paradise A Go Go』

  『Paradise A Go Go』という、セカンド・ミニ・アルバムのタイトルに感じられる、あまりにもド直球な楽園感。衒いのない、眩しい笑顔のような音を奏でるのが、石垣島出身の4人組バンド、トレモノだ。〈みんなの心を震わせる(=Tremolo)者たち〉という意味が込められたバンド名を掲げる彼らは、それぞれ別々のバンドで活動していたメンバーたちが、上京後、地元繋がりもあって意気投合し、2009年に結成。2013年に全国デビューとなるミニ・アルバム『TropiCarnival』を発表した。その後、bonobosSCOOBIE DOSo many tearsといったみずからが影響を受けた先輩バンドたちを対バンに迎えた自主企画イヴェント〈音届け者SPECIAL ~トレモノからの挑戦状~〉を実施し、その模様がストリーミング・メディア〈タワレボ〉で配信されるなど、注目度は日を追うごとに増してきている。

トレモノ Paradise A Go Go Knock up!(2014)

  「〈SUMMER SONIC〉をはじめ、さまざまなフェスライヴ・サーキットに出演したり、それまでの活動に比べるとかなり濃い内容の1年間でした」(仲間全慶)。

 「昨年、全国リリースをして、いろんな場所で演奏させてもらって、たくさんの人に出会うことができました。まずはその出会いが〈トレモノの大きな宝物〉です」(木田龍良)。

 新作『Paradise A Go Go』は、カラッと晴れ渡った空のように心地良いカリプソ・チューン“ジャンボリー”、カントリー調のギャロップ・ナンバー“Doggy Maggy”と、冒頭の2曲で早くも音楽性の幅広さとユニークなアプローチを見せてくれる。

 「前作『TropiCarnival』は〈夏バンド〉というイメージを前面に打ち出したアルバムでしたが、今作はどんな季節にも聴けるアルバムになっていると思います。夏や海を連想させるレゲエダブスカのエッセンスは残しつつ、新たなスパイスを足して」(木田)。

 そんな言葉の通り、リード・トラックとなっている“悲しみを吹っ飛ばせ”は、晴れやかなスカのビートを基軸にしながらも、そこはかとない切なさや哀愁を漂わせ、楽しく踊っているのに、なぜかホロッとさせれられる、まさに〈トレモノ〉な逸曲だ。そして、メロウなファンクネスを垣間見せる“Weekend Magic”と、センティメンタルなオルガンの音色が印象的なダブ“ありのまま”と、自然と胸の奥に沁み込んでは、激しく心を震わせる曲がさらに続く。

  「音楽以外のことをしている時に、メロディーがふわっと降ってくることが多い。それをスタジオに持ち寄って、みんなで形にしていくんですけど、これはもう必ず自分のイメージとは違う感じになる。でも、それが良かったりするからバンドは楽しいですね」(難波良)。

  「前作同様にみんなが笑顔になるような曲をめざしつつ、同時にトレモノの世界観や可能性を主張できるようなアルバムをめざしました。1曲1曲の、いろんな表情を感じてほしいと思います」(猪俣匠吾)。

 ディープに迫るファンク曲“GET FU-NKY!!”、ハイライフとレゲエが融合したようなサウンドが楽しい“僕らのバンドワゴン”と、終盤にガッツリと盛り上がる展開は、彼らのライヴのセットリストをイメージさせる。

 「とにかくライヴですね。目の前にいるお客さんに、生の音で、生の声を、トレモノの空気感を届けたい」(木田)。

  「数年後には〈フェスには欠かせないバンド〉と言われるような存在になっていたいですね」(仲間)。

 ラストを飾る“僕らのバンドワゴン”で〈大きな愛抱きしめ/ブルースも加速していく/明日の光を灯し走り出せ/僕らのバンドワゴン〉と歌うトレモノ。ガタゴト走るその車は、聴く者を眩しい光が降り注ぐ楽園へと誘ってくれる。 

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