昨年7月、真打昇進を果たした落語界の期待の新星、錦笑亭満堂。元々は本名の末高斗夢としてお笑い界に飛び込み、その後縁あって「笑点」のピンクの着物でお馴染みの三遊亭好楽に弟子入りした彼が、時に優しさの源泉のようであり、時に酒と競馬のことで頭が一杯になる師匠に見守られ、翻弄されながら、落語の世界で懸命にサバイブしてきた日々を回顧したエッセイ集。面白くないところが面白い(!?)という好楽師匠の新境地はどのように開拓されたのか、人間味あふれる師匠を徹底的にいじりながらその内幕を語るさまは愉快痛快。好楽師匠の愛されっぷりが伝わってくる、ラブレターのような一冊です。