京都から登場した噂のニューカマーは現役高校生の3ピース!　結成1年で早くもファースト・アルバムが完成したよ!

　昨年COMPLEXの“BE MY BABY”を学校で撮影した動画が、布袋寅泰ご本人も反応するほどバズった丸竹夷（マルタケエビス）。〈まるたけえびすにおしおいけ〜♪〉というわらべ歌で知られる京都市の通り名を冠したバンド名やレーベル名からもわかるように、彼女たちは京都の同じ高校に通う3人組だ。もともと軽音楽部で出会った姫花（ギター／ヴォーカル）と莉音（ベース）が同じクラスの紅留美（ドラムス）を誘って動きはじめたのが高校2年生の秋。2024年3月にバンドを正式に結成し、9月に発表した初音源“はむはむ GX”の店舗限定シングルCDはタワレコ京都店の週間チャート1位を記録する。次なる楽曲“サキホコレ!!”を配信した12月には初のワンマンを成功させ、今年に入って京都劇場でのホール公演も決定するなか、勢いに乗ってファースト・アルバム『丸竹夷』が完成した。

丸竹夷 『丸竹夷』 押御池響盤（2025）

邦楽 邦楽ポップ／ロック

　アルバムはラップの煽りも効いた“サキホコレ!!”で幕を開け、ティーンならではの瑞々しさが光る“恋をしよーよ”、幻想的な歌詞で送る“夜兎”、未来への決意を歌った“あなたと夢をみる”、繊細な表現で希望を提示する“光があるから”、ユニークな“まねきねこ”などさまざまなタイプのフレッシュな楽曲が満載。新境地のメロディアスなバラード“海月少女”や家族愛をテーマに書き下ろしたという昂揚感に溢れたリード曲“ビキリ18”も聴きもので、駆け足で成長するメンバー各々の音楽性も投影した多彩なラインナップが楽しめるアルバムと言えそうだ。これは通り抜けできまへん。