馬石さんによる究極の音にこだわる落語シリーズの第2弾! 「四段目」はなんといっても定吉のおかしさに惹かれます。必死の言い訳の合間にぽっとでてくる開き直った一言が笑いを誘います。それに対する旦那の返しも聴きどころ。とぼけた味わいが馬石さんそのものかもと思えてなりません。うってかわって「唐茄子屋政談」は人情噺の長講です。こういったじっくりと聴かせるネタも馬石さんが得意とするもの。真に迫ってくる登場人物たちが放つ台詞の数々に場面転換のスムーズさ。話の世界に引きずり込む様はまさに師匠譲りです。長さを感じさせないあっという間の一席は、初めて長講を聴く方におすすめです。