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コートニー・バーネット&カート・ヴァイル 『Lotta Sea Lice』 ボブ・ディランの遺伝子を受け継ぐ2人のカリスマが出会ったら……

【特集:KNOCK ON THE DOOR Chapter 2】Pt.1

KNOCK ON THE DOOR Chapter 2
[特集]理想の〈アメリカ〉を求める旅は続く
米国はどこへ向かう? 未来に希望を見い出せないなら、心の故郷に、古き良きあの頃に帰ればいい。アメリカーナは絶対にあなたを裏切らないのだから……

★Pt.2 JULIEN BAKER『Turn Out The Lights』
★Pt.3 NICOLE ATKING/DAN ZANES & FRIENDS/時流も味方にニュー・ウェストが大躍進!
★Pt.4 ディスクガイド


 ルーツ探求的な作品がアメリカで支持を伸ばしている。その様子は、ヴェトナム戦争が泥沼化していく70年代初頭のシンガー・ソングライター・ブーム、または湾岸戦争と前後して勃興した90年代前半のオルタナ・カントリー・ブームとよく似ている。フリート・フォクシーズのメジャー進出も、それを象徴する出来事のひとつだろう。

 というところを起点に、2017年7月号では古のフォークやカントリー、ブルースに根差しながら昨今のインディー感覚も纏ったモダンなアメリカーナを紹介している。あれからまだ4か月しか経っていない。しかし、その間も絶えず良作が発表され、勢いは増すばかりだ。そこで急遽、特集の第2弾を組むことにした。凄惨な銃乱射事件、緊張の高まる米朝関係、大統領の過激発言とそれに伴う株価の乱高下……国内外に問題を抱え、敵がどこにいるのかさえわからず、明日の風向きも読めない現在のアメリカ。こんな時代だからこそ、よりいっそう心に響く音楽がある。かの国でいま切に求められている歌を探ってみよう。 *bounce編集部

 

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