キャッチーな作風で知られるティム・デラックスだが、この4年ぶりとなるアルバムでは自身のルーツであるジャズにスポットを当て、ガラリと装いを変えてきた。近年はディープな方向へ進んでいたが、本作は言われなければ彼だと気づかない程の変化だ。ハウスもあるが、ジャズそのものへアプローチしていく様は、かつてのサン・ジェルマンを彷彿とさせる。艶やかでスタイリッシュな色気を纏ったティム流ジャズ・グルーヴ。