
俺がなりたいのはこれだ――ReNのデスメタルとの衝撃的な出会い
――そのうちにバンド活動もするようになったんですよね?
ReN「そうですね。それこそギターを始めた直後に、OZZFESTの10周年公演がWOWOWで放映されたことがあったんです。バンドに興味があったし、トリがブラック・サバスでしたし、好きやろうなと思って観たんですよ。
最初がアンスラックスで〈すげえ! めっちゃかっこいい!〉って楽しんでたんですけど、2番目のトリヴィアムで、デスボイスってものを知ったんです。〈この声、何?〉〈この音楽、何?〉みたいな感じで(笑)。で、中間部で煽りのパートがあるんですけど、見渡す限りの観客が応えてて、ボーカルのマシュー(・キイチ・ヒーフィ)がすっごい嬉しそうに笑ったんです。しかも、ギターを弾いてる姿もかっこよかった。それを観て、俺がなりたいのはこれだと思ったんです。それがバンドを始めたいと思ったきっかけでした」
――マシューに衝撃を受けたんですね。
Kiske「俺は、ボーカリストに憧れるようになったのはクイーンのフレディ(・マーキュリー)やわ。ライブ・エイドの“Radio Ga Ga”の映像を観て、うわ~!ってなって。
ReNはギター&ボーカルとギターやったら、どっちがやりたかったん?」
ReN「そのときは特になくて、バンドをやってみたいという思いだけだった。
それでデスメタルというジャンルを知ったんですけど、情報が少なかったんです。どんなものが好きかもわからへんけど、小遣いも少なかったので一枚だけ厳選して買おうと。それで、CD屋の店頭にリリースされたばかりのイン・フレイムスの『Come Clarity』が置いてあったんです。試聴したら、ボーカルが入ってきたときに〈あっ、無理!〉ってなって(笑)。
もう一枚かっこいいジャケットを見つけたんですけど、それがブラック・ダリア・マーダーの『Miasma』だったんです。それで買って家に帰ってCDプレーヤーに突っ込んでみたら、『Come Clarity』よりすごいやつがドーンと出てきた(笑)」
――多くの人が経験する話ですね(笑)。
ReN「当時はホントに無理やと思ったんですよ。でも、せっかく買ったし、メタルを知りたいし、これを聴くしかないと思って、ずっと聴いてたんです。そしたら完全に慣れて(笑)。毎日聴いてるうちに驚きと苦手意識が消えて、曲に耳がいくようになったんです。ただ、わかりやすい歌モノの音楽しか聴いてこなかった人間からすると、なかなか入り込めない。
そんなときにチルドレン・オブ・ボドムにハマったんですよ。僕がゲーム好きやったのを知っていた友人が、『Hate Crew Deathroll』を貸してくれたんです。ゲームミュージックみたいなメタルがあんねやと。そこで……これは数万人が同じことを言ってきたと思うんですけど、とにかく衝撃を受けまして(笑)」
――音楽のキャッチーさとアレキシ・ライホのスター性ですよね。
ReN「金髪のイケメンが尖ったギターを持って、ギター&ボーカルをしてて。ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインの『The Poison』もその頃に出てました。どちらのフロントマンもランディVを持ってて、めっちゃかっこよくて。
好きなのがその2人だったので、僕も必然的に考え方がフロントマン寄りになっていったんです。で、DVDを観ながら歌や目線のやり方、パフォーマンスも真似して。
ただ、バンドを始めるにあたって、ボーカルって探してもいないことが多いじゃないですか。しかも〈デスボイスやります〉なんて高校生はいなかった。だから、バンドを始めるにしても自分が歌うしかなかったんです」
Kiske「ReNのインタビューだけ切り出したら、VesperはReNがギター&ボーカルのバンドやって思われそう(笑)」