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ドラマー椿三期とベーシスト佐藤日向子との合奏

――今作で演奏されている佐藤日向子さんと椿三期さんのおふたりは、ゆうさりさんの歌の神秘性を殺すことなくより大きなものに変えていくような素晴らしい演奏を披露されていると思うんですけど、どのように出会ったんですか?

「三期のほうが出会ったのは先なんですけど、君島大空さんが私のことを三期に教えてくれたんです。その頃、三期は(君島大空 合奏形態のメンバーである)石若駿さんのローディーをやっていて、周りに同世代で音楽をやっている人がいなかったみたいで。

たしか、インスタをフォローしてくれたんですよね。それで〈一緒にスタジオに入ってみませんか?〉とDMをしてみて。最初に会った日のことは忘れもしないんですけど……約束の時間に全然来なくて、電話にも出てくれない。結局、5時間くらい遅刻してきたんですよ(笑)」

――(笑)。

「でも〈まあいっか〉と思って(笑)。そこから新宿に移動してコメダ珈琲でお喋りをしたんですけど、〈面白いなあ、この人〉と思いました(笑)。全然、嫌な気分にならなかったんですよね。

そこからしばらして一緒にスタジオに入ったんですけど、三期のドラムに感動しました。その頃ドラマーを探していたんですけど、みんな音が大きくて困っていたんです。だからといってビートだけ叩いていてほしいわけでもないし。そんなときに三期の流動的な、いい意味で毎回同じことができない、生きものみたいなドラムに出会ったんですよね。

三期とは違う言葉で同じことを言わんとしている、みたいな瞬間が結構あって。一緒にやれるのが楽しいし、なにより自分の曲を純粋に好いてくれていることが、掛け替えなくありがたいことだと思っています」

――佐藤日向子さんは、4ピースバンド・くぐりのメンバーとしても活動されていますよね。

「日向子さんは、渋谷のLOFT HEAVENであった幽体コミュニケーションズのマネージャーさんの企画で、幽コミと、ながいひゆさんとFoodsさんと私でライブをしたとき、くぐりの和田(知久)さんと日向子さんが観に来てくれていたんです。ライブが終わったあとに、ふたりがキラキラした目で私のペダルを見に来てくれて(笑)。そこで、くぐりのことを知って、好きになって聴いていたんです。

それから三期と〈合奏のメンバー、どうしようね?〉と話しているとき、〈日向子さんは?〉と思ったんです。〈カッコいいけど、サポートもいっぱいやっているし、忙しそうだよね……〉って三期と相談していたんですけど(笑)、オファーをしたら〈やりたい〉と言っていただけました」

――アルバムのレコーディングの空気感はどんなものでしたか?

「まず三期が遅れてきます(笑)」

――(笑)。

「イライラすることはないですけどね(笑)。向さん(本作のミックスとマスタリングを手掛けた向啓介)が優しくて。レコーディングって時間に追われるし、でも妥協もしちゃダメというピリピリしやすい環境だと思うけど、向さんがそこをコントロールしてくださいました。

日向子さんは、自分がやることに責任を持って粛々とやってくれる素晴らしい方ですね。三期は、毎テイク全然違うことをやっています(笑)。そんなふたりと一緒にベーシックを録ってもらい、それを私が聴いて判断するんですけど、〈もう1回かな〉と思うときは大体みんなもそう思っているし、和やかに、かつこだわりながら進んでいきましたね。私のギターは大体が家で録ったものをリアンプする形で作ったんですけど、リアンプの日は向さんとマンツーマンでやりました。日向子さんと三期は人柄も好きなので、一緒にやれて本当にありがたいなと思います」