主人公が単身敵のアジトに乗り込み、実に50人以上の敵を銃やらナイフやらで殺戮するという冒頭から痺れる。このシーンは、実に7分超にも及ぶ疑似ワンシーン・ワンカット! それもかなりの部分まで完全主観ショット! 主観ショットの終わりに初めて主観の主が女性であることを鏡によって示す流れは完璧。スタイリッシュなアクション・シーンの冴えは、前作「殺人の告白」に引き続き監督チョン・ギョンビルの十八番。物語は韓国版「ニキータ」+「キル・ビル」。9割以上のアクションをスタントなしにこなしたというヒロインのキム・オクビンの説得力がこの映画の生命線だ。