昨年にNONから発表したEP『Kisswell』も話題のロンドンに住む男女2人組が、ビッグ・ダダよりアルバム・デビュー。ミカチューやマウント・キンビーのライヴ・ドラマーを務めるマーク・ペルらが助力したサウンドは、EPと同様にポスト・パンク~ニューウェイヴをインディー視点で再考したような雰囲気。例えばゴツゴツしたビートを刻む“Love Disease”はスーサイドに通じるし、“Secret Gardens”はエレナ・コロンビやヘレナ・ハウフがリードするEBM回帰の流れとも共振するものだ。一方で、“National Gangsters”のリズム・ワークではヒップホップの要素が際立つなど、引き出しの多さが窺える瞬間も。“This Is England”を筆頭に、クソな現実に中指を突き立てる直情的なリリックが潔い。
ファライ 『Rebirth』 ポスト・パンク~ニューウェイヴをインディー視点で再考
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洋楽