11年半ぶりに届いたオリジナル・アルバムが、とんでもないことになっている。歪で乱雑なようでいて、実際は解明し難いほどに高密度な喨喨たる音の束。そうしたラウドな渦に持っていかれる快感が以前にも増して生々しい。リード曲“KIRAWAREMONO”をはじめ、まるでこの世の終わりみたいな逃げ場のない状況をイメージさせては、〈さあ、お前はどうするんだ?〉と本能を問い質されるような刺激もある。エフェクトや展開の美しさで惹き込むオルタナティヴ・メタル“Nothing”、突拍子もない4つ打ちが轟音のなかで鳴る“助詩”、〈あーなんて素晴らしい世界〉と吐き捨てる“New World”など、フェイクを突く鋭さもそこかしこに。胸クソ悪い過剰コンプラとか全部吹き飛ばす、唯一無比で最狂の怪作!