一体感を強めながら新たな編成でスタートを切り、スケールアップしながらグングン勢いを増していく5人。その行く手にはさらに大きなステージが広がっていて……

 今年活動5周年を迎えたヴィジュアル系ロック・アイドル・グループ、アンダービースティー。植竹優亜、春乃友夢、長瀬夏帆、神谷美緒、今井莉南のメンバー5人は、ハードかつソリッドなサウンドにキャッチーな要素を織り交ぜた〈アンビスワールド〉で日々ライヴを行なっている。今年5月31日には東京・マイナビBLITZ赤坂、10月9日にはZepp DiverCity TOKYOでのワンマンライヴを敢行。新作のリリースも控え、さらなる攻勢を仕掛けるアンビスについて話を聞いていこう。

 

歌もダンスもしっかり届けたい

――アンダービースティーがどんなグループかを聞かせてください。

植竹「ヴィジュアル系ロック・アイドル・グループというコンセプトで、激しい低音とゴリゴリなロック・サウンドが特徴です。メンバーが作詞や振付けもほとんどやっていて、作曲は基本的にプロデューサーが書いてるので、ホントに身内で作ってるグループですね。ライヴは年300本以上やってて、多い年は400本以上やってたときもあります。とにかく場数は踏んでます(笑)」

――そんなアンビスのライヴの特徴は?

植竹「ライヴはMCを挟まないで、曲も繋いでノンストップでやるんです。激しいサウンドの中でも、歌をしっかり届けたいっていうのはあります」

長瀬「かっこいい曲が多いんですけど、実はキャッチーな曲も多くて、そこも自分たちの魅力かなと思ってます」

春乃「ダンスに関しては、一緒に踊って楽しんでもらえるようにっていうのはすごく考えて作ってます」

今井「ダンスのフォーメーションが激しいのも見どころです。あと、楽しさを伝えたいっていうのをすごく思ってパフォーマンスしてます」

神谷「かっこいいなかにも可愛さを出せるステージにしたいって思いはありますね」

――では、歌詞を手掛ける際にこだわってることは?

植竹「歌詞は私が書かせてもらってるんですけど、言葉の意味も大事にしつつ、ノリを重視して耳に残るフレーズやメロディーに合う言葉を選んだりすることが多いですね」

――振付けに関してはどうですか?

春乃「ダンスは私が担当させてもらってます。みんなが見て楽しめて一緒に踊りたいと思ってもらえるダンスを考えます。やっぱり、私たちは入り口が難しいと思うんですよ。なので常に勝るものを作らなきゃって発想があるんです。音で気になってメンバーを見たらアイドルだなって思ってもらいたいし、振りを見たら踊りたいって思ってもらえればなって。知れば知るほど好きになってもらえるグループでありたいです」

 

アンビスにしかないもの

――なるほど。では、それぞれ自己紹介をお願いします。

植竹「私はリーダーをやらせてもらってるんですけど、アンビスの前にも3~4個グループ活動をしていたんです。大変な時期も経験しているので、いまこうしてCDを出させてもらったり大きな会場でワンマンさせていただけてる状況がほんとにありがたいなって思います。好きな音楽は、自分の世代とは違うんですけどSPEEDさんや小室哲哉さん時代の安室奈美恵さんとか90年代の音楽なんです。趣味は、食品サンプル集めとゴジラが好きです(笑)。あと、IllustratorやPhotoshopとか駆使してポスターもフライヤーも自分で作っちゃいます」

春乃「私は小さい頃から歌手になりたくて、高校生の時にアンビスに加入したんです。小学生の時に倖田來未さんが好きになって、歌とダンスに憧れました。アイドルはあまり知らなかったんですけど、アンビスはロックだし自分たちでいろいろやってるところに惹かれたんです。振付けをやらせてもらったり、今年5月にソロのファースト・シングル“Rose”を出させていただいたり、自分のやりたかったことにもだんだん近づけてる実感があります」

長瀬「私は、もともとロックが好きで軽音楽部でギターを弾いてたんです。キッス、メタリカ、快速東京、椎名林檎さんにすごく憧れてます。アイドルはそんなに知らなかったんですけど、アンビスを見た時に音楽やリーダーの信念に惹かれて入りたいと思いました。とにかく音楽が好きなので、それをアンビスに活かせたらと思ってます。けど、根がポンコツなのでみんなにイジられます(笑)」

神谷「私はもともと秋葉原文化が好きなんですよ。アイドルはでんぱ組.incさんが好きで、ニコ動とかYouTubeを見漁ってたタイプです。18歳の時に青森から上京して、秋葉原のメイド喫茶でお給仕してる頃にアイドルをやりたいと思ったんです。アンビスのライヴを観たら、メンバーが可愛くて曲はかっこいいってギャップにすごく惹かれました」

今井「私は道重さゆみさんとか可愛いアイドルが好きなんですけど、私自身はぶりっ子みたいなのができないんですよ(笑)。ロックのほうが向いてるのかなと思ってアンビスを紹介されてオーディションを受けました。ダンスは、ずっとヒップホップをやってました。特技が腹踊りなんですけど公開できないのが残念です(笑)。あと、小学校の頃は相撲部でした。けっこういろんな場面で負けず嫌いな人間です(笑)」

――皆さんかなりバラバラなタイプですね。

植竹「全然違いますね(笑)。でも、〈上をめざしたい〉とか〈アンビスにしかないものを見せたい〉って気持ちはみんな強いので、そういう部分でひとつになれてます」

 

獣のように突き進んでいく

――では、グループ最大規模のワンマンとなる〈UB ANTHRO SHOW〉(10月9日@ Zepp DiverCity)への思いも相当に。

春乃「これまでアンビスは大変な思いもいっぱいしてきて、このワンマンは本当にやっと掴み取ったものって感覚があります。正直、想像もしてなかったくらい大きな会場ですけど、パフォーマンスを上げるとか自分たちの努力でできるものはしっかりやって、ファンの人を満足させるものは絶対に観せようと思いました。生バンドでのワンマンは絶対にプラスしかないし、持ち味のロック感をストレートに出せる日にしたいって思いはすごくありました」

――新曲も披露して。

植竹「ワンマンのタイトルにちなんだ“ANTHRO”って曲なんです。月が出たら狼に変身する狼男を、ライヴが始まると獣に変身する私たちに当てはめて作りました」

春乃「優亜ちゃんの歌詞には、大事なことがあるたびにグループのその時の空気が出るんです。ファースト・シングルの“raven”は、今はまだまだだけど上がって行こうって曲だったんですけど、“ANTHRO”はもっと歴史を刻んでいこうって気持ちが書かれてるんです。前に進めてるなって感じられるし、それをZepp DiverCityで初披露できたのはすごく意味があると思いました」

――これからさらに突き進んでいくアンダービースティー、であると。

植竹「ハイ。獣のように突き進んで、もっともっといろんな方に知ってもらいたいです!」