古楽のイメイジの強いリュートで新感覚のサウンドを送り出している高本一郎さんのニュー・アルバムは旅で得た印象から生まれたオリジナル作品を中心にした内容。曲に応じてヴァイオリン、サクソフォン、パーカッションなどを配して聴き手の心を解きほぐす、優しいタッチの音楽が拡がります。《クルムロフ狂詩曲》でドヴォルザークの交響曲第8番の第3楽章が見え隠れするなどいくつかのナンバーで名曲の断片がさりげなく現れるのも面白いところです。ライナーノーツは過去に高本さんと共演経験のある落語家の柳家花緑師匠が執筆しています。