マーク・フェルドマンのヴァイオリン・ソロ。かつてはジョン・ゾーンのレーベルTzadikから、サイドマン、リーダーとして膨大な数のアルバムをリリースしていた。初のソロはそのTzadikの、『Music For Violin Alone』(95年)でその後、現在に至るまでソロはなかったようだ。この久しぶりのソロでは、即興音楽を聴いているより、ヴァイオリンの無伴奏を聴いている印象が先に立つ。時折、ダビングしているからなのかもしれない。共演者の不在がそれほど影響しているのだろうか。とても素直に音楽はセマティックに進む。オーネット・コールマンのカヴァーが素晴らしく胸を打つ。