フォンテックレーベルを象徴するCDシリーズ〈現代日本の作曲家〉。第57集はリゲティなどの薫陶を受けた、たかの舞俐。「未来の世代に向けた意識と共に、人間が持ち続ける普遍的な感情を表現する音楽を創造していく」との言葉通り、簡素で繊細な構造のもと、鋭敏かつ多様式の音彩を包含した質感の響きの連なる作品が並ぶ。なかでもギターデュオ(大坪純平・岡本和也)の“Remnants of Love”、ヴィブラフォンの會田瑞樹とピアノの中川敏郎による“Are you going with me?”“Adieu and Rebirth”の3曲は特徴が分かりやすく心に浸みる逸品。