今作は横浜の老舗ジャズクラブ、ドルフィーが贈る〈ドルフィー・レーベル〉の記念すべき第1弾作品で、実力派ピアニスト小室響による渾身のライヴアルバム。峰厚介、類家心平、井上銘といった豪華ゲストを迎えて〈ドルフィー〉で録音されたこのライヴ盤には、30代半ばにさしかかり、その才能の全貌をいよいよ明らかにし始めた小室響の〈今〉が克明に刻まれている。前作同様に全曲オリジナルで、豪華ゲストをフィーチャーした楽曲が大半を占める中、ゲストを交えず演奏された楽曲も2曲あり、その中の1曲“Claro de Luna”ではミシェル・ルグランを彷彿とさせるような演奏も披露。この懐の深さは特筆ものだ。