現代ルーツ・レゲエ界屈指のバンドによる5作目。中心人物であるセネガル生まれのメタ・ディアは影響を公言するボブ・マーリーから継承したような声質や歌い口だが、一音一音を丹念に歌いこむソウルフルな歌唱は、デニス・ブラウンや初期アスワド、ケン・ブースを思わせたりも。とりわけ中盤以降、その歌唱は水が紙に染み広がるように形を変え静かにレゲエの枠を拡張していく。サウンド面ではこれまで以上に1980年前後のルーツ・レゲエを尊重しつつ、ブルースやソウルからアフロR&Bまでをナチュラルに融合。懐古主義に終わらず、レゲエとアフリカの結び付きを現代の感性で照らし直した、ルーツ・レゲエの発展形と呼ぶに相応しい1枚となっている。