MCのPAOとDJのFAT POCKETSから成る、都内を中心に活動するユニットの初アルバムは、90sフレイヴァー濃厚なトラックに粘っこいラップがこびり付く一作。客演の丸が歌詞にECDを読み込む“平成デモクラシー”は、いまの日本を憂い、皆に立ち上がらんと促す彼らなりの表明で、ラップにも力が入る。ジャズのサンプルが颯爽と踊るオケに、都会で身を焦がす光と影を映した“Tokyo Is Killing Me”も歯切れが良い一曲だ。