ドリアン・コンセプトのツアー・メンバーとして来日経験があり、スカイ・フェレイラのリミックス仕事でも知られるドラマーが、どえらい初ソロ作を投下した。スティーヴ・ライヒとOPNとオーネット・コールマンが眉間に皺を寄せながらセッションしているような、危機迫るミニマルトロニカ・フリージャズ! シンコペーションの効いた複雑なリズムに意識がブッ飛ぶ“Surge”や、ペティート・ノワールのゴスペル仕込みな歌声とトランス風のオケとが絶妙なミスマッチ感を生む“One Last Thing”など、〈マイルス・デイヴィスが聴いたらどんな顔をするかな?〉とか考えるだけで心臓バクバクだ。これを聴かずして2018年は始められない、実験ジャズ~ビート・ミュージック界隈の新たな指標となりそうな衝撃盤!