「Nua(裸)」になり自身を見つめなおす“内省”と、それをさらけ出す“勇気ある一歩”。そんなポジティブな決意を感じさせるジュディット・ネッデルマン最新作。決意がそうさせたのかどうなのか、歌声は“偉大なる母性”そのもの。これまでにない包容力を感じさせ、聴き手は歌声に触れた途端、緊張から解放され安らぎで満たされてしまう。それはどこかデビュー時のマリア・ガドゥを想わせる。前作に続きサウンドを一手に引き受ける同郷の若手ギタリスト、パウ・フィゲレスの手腕も素晴らしくジュディットに寄り添いながらもフラメンコ、ジャズ、カントリー様々な要素を用いて全体を彩り、より躍動させている。今最も聴いてほしい1枚。