80年代から活動しているシカゴ・ハウスの巨人、ラリー・ハードが何と往年の名義を使ってアルバムをリリース。この名義での大クラシック“Can You Feel It”を収めた『Ammnesia』が88年なんで、ハウスも長生きしてるなと思います。それにしても、昨今は寡作になっていた御大からこんな2枚組全18曲の大作が届くとは。Disc-1は彼が追求してきたアンビエント・ハウスの成熟した形といえるもの。スムースな出だしでスーッと引き込まれ、リラックスしながら味わい深い世界観を堪能できます。Disc-2はビートが効いた展開で、シカゴらしいアシッド使いからレゲエ調まで変化にも富んでいて、熟練と新鮮さが入り混じった不思議な感じ。これはラリーにしか辿り着けないハウスの境地でしょう。