8年ぶりに届いたニュー・アルバム。往年のフィリー・ソウルを思わせる極上スロウな先行曲“Sent From Heaven”から受けた予感を裏切らない、芳醇なソウルネスに満ちた快作だ。いつもの殿下愛を感じさせる“Oxford Blues”や、エレクトロ・ファンクやハウシーな楽曲もアルバムの良いアクセントになっているが、彼が世に知られた当時を思わせるネオ・ソウルな風合いこそ本作の基調。時にボビー・ウーマック、時にアル・グリーンやルーサー・ヴァンドロスを匂わせながら、70~80年代のスウィートでメロウな感触をラサーン流に再生。そして、レイラ・ハサウェイ、トリーナ・ブラッサード、ジョイ、マイクリン・ロデリックら旧知の女性アーティストたちの客演も最高の彩りを添えている。