SEEDAの『花と雨』や〈CONCRETE GREEN〉シリーズ参加を足がかりに、グループのみならずソロでも確かな足跡を残したOKIとSEI-ONE、DJ EDOのトリオ。SEI-ONEの脳腫瘍などで長く沈黙していた彼らが、実に12年ぶりの新作で帰還した。冒頭の“we still”で〈大したことねえがあるぜ色々〉とかつての一節をもじって引用し、何ら変わらぬ立ち位置を示しつつ、幼馴染みのDOC-DEEとE.Cのビート以外はすべてSEI-ONE制作で客演もナシと、半径数メートルな作りが彼らなりのゼロスタートを感じさせて胸熱。止まっていたかに見えた時計が確実に針を進めていたことを、ささやかな日々の幸せを通じて知らしめる“居間”と“lovely day”も、身近な病をくぐり抜けここにある彼らが歌うからこそ説得力を持つ締めだ。