CalmeraやPOLYPLUSで活躍するサックス奏者のソロ・デビュー作は、自身のルーツでもあるクラリネット奏者としてのアルバムに。その優美でシルキーな調べは、気心の知れた顔ぶれと奏でられるバンド・アンサンブルと溶け合い、多幸感に満ち溢れたサウンドへと昇華している。古来より災厄を防ぐ色とされる〈朱色〉をタイトルに掲げた点も含め、いまのこの時代に響かせようとする想いが強く感じられる一枚だ。