貧困、差別、宗教、スクールカースト、親子関係、恋愛、夢……とさまざまな問題や悩みを描きながら、ひとりの男の子がブルース・スプリングスティーンの音楽・言葉に出会い行動していく、実話を元にした青春グラフィティー。この子にはブルースしかないんだ…と思わされるくらい最初からあるシーンまでずっと楽曲が流れてます。また、80年代のイギリスが舞台なのだけれど、ぶつかって落としたカセットテープや嵐で飛んでいった原稿の紙、レコードショップまで買いに行ったチケット、こういう日常をドラマチックに彩ってくれる物が、その多くが今はスマホの中に収まっているのかと思うと少し寂しくもなる……忘れたくないものがたくさんつまってます。