オアシス“Wonderwall”を引用した“Memory Lane”(2017年)で知られるマンチェスターのラッパーによるセカンド・アルバム。危うく死にかけたオートバイ事故の経験が反映された内容は、暴力や貧困にまみれた生い立ちを包み隠さず綴った内省が際立つ。得意の低音が効いたビートを鳴らしつつ、ピアノやストリングスで叙情性を前面に出す音作りは、デイヴの名盤『Psychodrama』を想起させる。