スペイン・バスク地方出身のベーシスト、パブロ・マルティン・カミネロのリーダー・アルバムは、パコ・デ・ルシアやヴィセンテ・アミーゴらによるフラメンコの楽曲を取り上げた作品。フラメンコといえばギターですが、今作は同じ弦楽器でも力強い低音が唸るウッド・ベースが主役。様々な奏法を駆使してピアノ、パーカッションとともに美しく、時に刺激的なサウンドを繰り広げます。アレンジがとにかく見事で、情熱的でありながらスタイリッシュな仕上がり。ひと味違うジャズ・ピアノ・トリオ・アルバムであり、フラメンコ音楽の世界への入り口としてもおすすめな1枚です。