ステファノ・ボラーニとの活動やエンニオ・モリコーネのトリビュート盤等も高い評価を得る伊の弦楽器奏者/ベーシストのフェルッシオ・スピネッティの新作。世界最高峰ドラマーのジェフ・バラードが全編で参加、同郷の若手SSWエレナ・ロマーノやリタ・マルコチュリら実力派が参加したイタリアン・ジャズ傑作。様々な共演盤やジャンルでの活動を誇る彼の協調ある音楽観と視野は、自身のリーダー作(本作)でも牽引力を持ちつつ自由な発想や自然な反応をも捉える。全曲で体現されるヨーロピアン・ジャズの美しさと伝統と柔軟さを併せ持つアンサンブルは彼のベースの弦の撓りそのもの。ええやんええやん。