大阪・心斎橋を拠点に始動したWACK初の男性ダンス&ヴォーカル・グループがいよいよデビュー。そのまんまな名称に意表を突かれつつ、充実のフル・アルバムを最初に用意するのもWACKらしさだ。原田茂幸(元Shiggy Jr.)が“BG”などダンサブルなシンセ・ポップを手掛け、YOHJI IGARASHI × Pecori(ODD Foot Works)がトラップやレイヴ作法でラップを伝授し、友成空が今風のチルな“モラトリアム”を提供。SCRAMBLESの面々によるメンバー作詞曲にも振り幅があって意匠は色とりどり。そこに大森靖子が持ち込むロック“Vibes Vibes”のチャラさ、ユニークな視点で書かれた“ニャン厨”の詞も天才的だ。臆せずに曲ごとを演じ分けるメンバー6人の歌唱もいい感じで、今後も大いに期待できそうだ。